知的障害

どんな障害?

  • 知的能力や適応能力の発達の遅れのため、読み書きや計算が苦手であったり、集団のルールを守ることや他人と良好な関係を築くことなどが苦手であったりします。
  • 早口や複雑な会話、抽象的な概念を理解することや、自分の考えや気持ちを表現するのが苦手なことがあります。
  • 軽度の人(コミュニケーションが同年代の人より未熟など)から、最重度の人(限られた範囲で意思疎通ができるなど)まで、できること・できないことの程度はさまざまです。

こんな生活をしています

  • 軽度や中等度の人は、適切な支援や教育によって、身の回りのことや家事ができるようになったり、家事や子育て、金銭管理、健康管理上や法的な決断は、支援があればうまくできるようになったりします。支援により仕事をすることもできます。
  • 重度や最重度の人は、食事や身支度、入浴など生活上の広い範囲で支援を受けながら生活しています。簡単な会話によるコミュニケーションが可能な人もいれば、限られた範囲や限られた方法で意思疎通を行う人もいます。

サポート

  • 子ども扱いするのではなく、本人の年齢にふさわしい接し方をしてください。

  • 話しかけるときは、具体的にゆっくりと、ていねいに、わかりやすく説明するよう心掛けてください。

  • 質問する場合は、答えやすい聞き方をするようにしてください。また、相手がゆっくり考えて答えることができるように慌てず待ちましょう。

    • 滑舌が悪く何を話しているか分かりづらかったと思いますが、店員さんが一生懸命聞き取ろうとしてくれました。
  • 難しい漢字がわからなかったり、長い文章は理解できないことがあるので、漢字に読みがなを振ったり、長い文章は短くわかりやすい文章にするなどの工夫をしてください。

  • 災害時や緊急時など、状況の変化に対応できずパニック行動(ひっくりかえる、泣きわめくなど)が起きる場合があります。その場合は静かで落ち着ける場所を確保してください。

    • 電車の中で大きな声を出した時に、周りの乗客がニコニコ見てくれたので気持ちが楽になりました。
    • お店でパニックになり、大声で泣き床に倒れている時に、店員さんがそっとしておいてくれました。しばらくするとパニックは終わるので大変助かりました。
    • てんかん発作が起きた時に、皆さんが助けてくれて、休める場所に連れて行ってくれました。
  • 絵や写真を使い、本人にとってわかりやすい、伝わりやすい方法を一緒に考えましょう。

    • 飲食店などで注文するときに、写真付きのメニューだと分かりやすいです。
    • どの硬貨を出せばいいか分からない時に、店員さんに財布の中を見せると、必要な金額を出してくれました。