いしかわ動物園の取組

いしかわ動物園の飼育・繁殖の取組

石川県はトキとつながりの深い県と言えます。

トキが国の天然記念物に指定された1934年頃には、すでにその姿は全国的にほとんど見られなくなっていました。そんな中、石川県では少ないながら生息が確認され続けていました。

「能里(のり)」と名付けられた本州最後のトキが生きていたのも、ここ石川県です。

石川県にトキが戻ってきたのは、70年に能里が確認されてから40年後の2010年。新潟県の佐渡トキ保護センターで育ったトキのつがい2組(4羽)が、いしかわ動物園に移送され、飼育が始まりました。これまでに83羽のヒナを育て、78羽を佐渡に返還するなど、同園ではトキの飼育・繁殖の実績を積み重ねてきました。

そして16年に、佐渡市以外では初となるトキの一般公開が、いしかわ動物園内のトキ里山館で始まりました。トキが間近で見られる同館では、生物多様性を守る環境づくりの大切さを、来館者に伝えています。

いしかわ動物園の繁殖ケージへ初めて放鳥されたトキ
いしかわ動物園での子育ての様子