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トキってどんなトリ?

トキは学名を「Nipponia nippon (ニッポニア・ニッポン)」といい、かつて日本をはじめ中国、朝鮮半島、台湾などに広く分布していたサギに近い鳥です。

体長は約75cm、翼長約40cm、翼を広げると約140cmになります。体重は1.6kg~2kgほど。全身白色ですが、翼や尾はトキ色と呼ばれる美しいピンク色をしています。

トキの食べ物は湿地や水田にすむ生き物です。ドジョウやカエル、オタマジャクシのほか、バッタやコウロギなどの昆虫、ミミズやサワガニ、マルタニシなども食べます。穀物はいっさい食べず、完全な動物食です。

遺伝子調査の結果、中国のトキと日本のトキはほぼ同一種であることが判明しており、過去には大陸と行き来していた可能性も示唆されています。

いしかわ動物園「トキ里山館」のトキ

石川県レッドデータブックより
トキ(ペリカン目トキ科)

形態 全長約77㎝。雌雄同色。全身白っぽいが、翼や尾羽は淡いピンク色。顔の裸出部と足は赤い。嘴は湾曲し、黒く長く、先端は赤い。後頭部は冠羽状となる。繁殖期には分泌される色素によって、頭から頸、背にかけて黒っぽくなる。
国内分布 明治以前は全国に広く分布していたが、明治期に激減し、昭和56(1981)年に佐渡に残った最後の5羽が人工繁殖のために捕獲され、野生絶滅となった。平成20(2008)年から野外放鳥が行われており、これにより佐渡以外でも観察例が増えている。
県内分布 1950年代まで輪島市洲衛や穴水町七海付近の山林でごく少数が繁殖していたが、徐々に数を減らし、昭和36(1961)年が最後の繁殖成功となった。季節的な移動が見られ、初夏から夏には羽咋市の眉丈山(びじょうざん)付近に移動し、秋から春にかけては輪島市、穴水町へ戻る群れが観察されていた。近年は佐渡での放鳥個体が散発的に能登を中心に県内各地で記録されている。
生態 昆虫や魚などの小動物を食べる。樹上で営巣し、繁殖期以外は群れで行動することが多い。
生息環境 周囲に餌場(えさば)となる湿地や水田をを持つ丘陵地。
危険要因 開発による生息環境の消失や、農薬等による餌資源の汚染や減少。
特記事項 国際保護鳥、国内希少野生動植物種、国指定特別天然記念物。