耳の聞こえない人が生活のなかで困ることは、どんなことが思いうかぶでしょうか。電話ができない、テレビが聞こえない、おしゃべりできないことは想像するかもしれません。でも、ほかにも困ることや大変なことはいっぱいあるのです。ふだん生活しているなかで、聞こえない、話せないと困ることを考えてみましょう。
話しかけられたとき
話しかけている人は相手の耳が聞こえないことに気がつきません。聞こえないというのは外見から分かりにくい障害です。話しかけられても分からないと無視されたと思われるかもしれません。話しかけている人がマスクをしていると、口が見えないので声を出していることも気づきません。
病院でみてもらうとき
病気やケガをした時は病院でみてもらいます。お医者さんは体の調子を聞きながら、どんな病気か、どんな薬が必要か診察(しんさつ)します。診察の順番がきても、呼び出しが聞こえないと分かりません。お医者さんに具合が悪いところを伝えるにはどうすればよいでしょうか。
電話をかけたいとき
電話は何のために使うものか考えてみましょう。耳が聞こえないと電話で会話をすることができません。病気や事故ですぐに助けを求めたくても、電話で伝えることができません。はなれた場所にいる人に伝えたいことがある時に、どんな方法があるでしょうか。
地しんや台風などの災害がおきたとき
耳が聞こえないと一番不安なことは、災害が発生した時に必要な情報が入ってこないことです。警報や避難(ひなん)のお知らせは、音声の情報が多いため、その場で何が起こっているのか分からず、不安を感じています。
友だちと話したいとき
学校でいろんな友だちと仲良くなるためには、コミュニケーションが欠かせません。まわりの友だちがどんな会話をしているのか分からないと、仲間に入れずさびしく感じるかもしれません。