石川県立こころの病院

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蔦

作業療法科

作業療法とは?

作業療法では、こころや体の不調によって生活に不自由を感じる方々に対し、その人らしい自立した生活ができるよう、こころや体の調子を整え、生活する技能の向上を図り、社会復帰を支援いたします。

作業療法の内容 ~こころと体は作業をすることで元気になります~

作業療法の内容

人の生活は24時間・365日、様々な作業・生活行為の連続で成り立っています。こうした作業・生活行為ができなくなると、人は不自由を感じて不活発な生活となりやすく、こころや体の不調に至ります。

作業療法では、再び「したい作業」や「もっと上手になりたい作業」ができるように練習したり、できる環境を整えます。

こころの機能を回復するために

したい作業をすること、できるようになることで、安心感と自信の回復が得られます。一人一人の良いところ・強いところに目を向け、持てる能力を伸ばし、今後の生活の目標を共に考え、目標の達成に向けたプログラムを提供いたします。

作業のメニュー
作業のメニュー

手工芸(革細工・刺し子・編み物)、パソコン、墨絵、陶芸、塗り絵、カラオケ、園芸、音楽など

患者さんの作品。ご本人が選択し、様々な作業を行っています。

体の機能を回復するために

運動はメンタルヘルスの維持・改善に有効とされています。作業療法では、有酸素運動やストレッチ、体操、軽スポーツなどをご本人の興味・嗜好に合わせて提供します。体育館や中庭も活用しており、運動ができる環境を整えていますので、是非シューズを持参してお越しください。

運動のメニュー

エアロバイクやウォーキングなどの有酸素運動、重錘バンドを用いた体操、軽スポーツ、リズム体操、バルーンを用いた体操、認知症患者さんに対する運動プログラムなど

自立した生活を送るために

調理練習の一場面

調理練習の一場面

自立した生活のためには、身の回りのことに加え、家事や金銭管理、買い物、交通機関の利用、困った時に支援者に相談することが重要です。作業療法では、退院後の生活をイメージして、料理や掃除、買い物、お金の管理、交通機関の利用などの練習を行います。苦手なことや援助が必要なことについては、困ったときに適切に相談ができるように練習します。

地域生活支援メニュー

調理練習、掃除練習、洗濯練習、買い物練習、金銭管理練習、交通機関利用練習、SOS練習

就労に向けて

復職や新規就労を希望される方に対して、簡単なパソコン練習やSSTを提供しています。自身の調子の変化に気づくためのセルフモニタリングノートを導入しており、活動と休息のバランスを整える支援をします。他職種・他機関と協力して、就労支援機関の情報提供やフォローアップを行います。

認知症患者さんが在宅で生活を送れるために

認知症患者さんの作業療法では、在宅生活を送るために必要な体力や自分で身の回りのことをする能力を維持し、さらに本人ができる作業が継続できるよう支援を行います。ご本人の持てる力を発揮できるよう、また引き出せるよう、その人の大切で楽しみにしている作業を用いて訓練を行います。

個別作業

手工芸や畑仕事など、ご本人が行いたい・続けたい作業ができるよう支援します。作業を行うことにより注意力などが改善し、また自分がまだまだ役に立つという安心感から不安の軽減につながります。

運動プログラム

廃用症候群(※)を予防して、生活に必要な体力や筋力を維持するために、体操とレクリエーションを組み合わせたプログラムを行っています。

安静状態が長期に続くことによって起こる心身の様々な低下などを示します。例えば、筋委縮、関節拘縮、褥瘡、認知機能の低下など

音楽プログラム

唱歌・民謡・昔の流行歌などの歌、時節の話題を通して、見当識(※)や慣れ親しんだエピソード記憶に働きかけ、情動の安定化を図ります。

現在の年月や時刻・自分がどこにいるかなど基本的な状況把握のことです。

福祉用具の適合

歩行車や車椅子など、ご本人に合った福祉用具を使用することで、より安全・快適に生活ができるようになります。

作業療法を希望する方へ

作業療法の対象

当院に入院・通院されている方です。
作業療法を受けるには、医師からの処方箋が必要となります。ご希望の場合は、主治医にご相談ください。

患者様・ご家族の皆様へ

業療法の見学は、随時行えます。
作業療法の詳細について知りたい方は、医師・看護師・作業療法士等の病院スタッフにご相談ください。

資格取得状況

日本作業療法士協会 認定作業療法士:2名