肢体不自由

どんな障害?

  • 「肢体」とは、手足と体のことをいいます。腕や手・足・体幹(腹筋、背筋、胸筋などを含む胴体の部分)の機能の一部または全身に麻痺や損傷があり、長期にわたり立つ・座る・歩く・物を持つなどの日常の動作が困難な状態にあります。
  • 障害の部位や程度によって状態に個人差があります。日常生活であまり困難を感じさせない人もいれば、立ったり歩いたりなどの動作に支障があるため杖や義足、車いすを必要とする人、日常動作の多くに介助が必要な人などさまざまです。

片足に障害がある人

片腕に障害がある人

両足に障害がある人

全身に障害がある人

こんな生活をしています

  • 足に障害があり歩行が困難な方は、杖や義足、車いすを使用しています。
  • 車いすにもさまざまな種類があり、障害の範囲が広い場合などは電動車いすや医療器具を搭載した大きな車いすを使用している人もいます。
  • 移動や食事、入浴などの介助により生活している人もいます。
  • 介助犬とともに生活している人もいます。介助犬は着脱衣の補助、扉の開閉、手の届かないところに落ちたものを拾ったりします。
  • 車いすに乗る人も、車の運転をすることができます。乗り降りにはドアの横に広い幅が必要です。

サポート

  • 車いすが通れるよう、(簡易)スロープの設置や、通路の幅の確保、テーブルの高さなどに配慮が必要です。

    • 入り口に段差のない飲食店は、入りやすいのでよく利用しています。
    • 新しくできたお店は、段差がなく、通路が広いので、車いすで通りやすいです。
    • 段差がある店でも、人力で車いすを運んでもらえて本当に嬉しかったです。
    • 店員さんだけでなく、周りのお客さんも協力してくれてイスをどかし、自分の車いすが入りやすいスペースをつくってくれました。
  • 施設や設備を設計する際は、なるべく段差のない設計を心がけてください。

    • エスカレーター、エレベーターがついていて助かっています。
    • ステップのあるバスは乗りにくいため避けていましたが、最近ノンステップバスの本数が増えたので、気軽に移動しやすくなりました。
    • UDタクシーはスライドドアで、床が平らで、座席が広く、乗り降りしやすいです。
    • 沖縄県のモノレール(ゆいレール)は、普段はフラットなホームが、電車がついたとき自動でホームからスロープができ上がる設備で、介助を頼まなくても自由に乗降が可能でした。
    • エスカレーターしかない店舗では車いすでの移動ができませんでしたが、商品の運搬用のエレベーターを快く貸してくれました。
  • バスや電車、タクシーなど交通機関の乗降時には、必要なサポートをしてください。

    • 電車に乗るときに、駅員さんがすぐにスロープを出してくれたので、スムーズに乗れました。
    • 電車に乗るときに、乗客の方が気軽に手伝ってくれました。
    • バス停に車いすの方がおり、運転手さんが車いすの席に座っている方に席を移動してもらって、バスにスロープをかけて、すみやかに車いすの方が乗れるようにしていました。バスに乗っている人達も皆協力的で、運転手さんも手際よくやってくれて気持ち良かったです。
  • 電車の乗り降りや、建物の出入り、歩行などに時間がかかる方がいることを理解して、無理に急がせることはしないようにしましょう。

    • バスに乗るときに、杖をついて急いで乗ろうと歩いていると、運転手さんが「急がないでいいですよ」と、マイクで言ってくれました。
    • バスやタクシーの乗降時に「ゆっくりで良いですよ」と言われるだけで気持ちが楽になります。
  • 障害者専用の駐車場や多機能型トイレの使用は、必要な方を優先してください。

    • 入り口のすぐそばに、車いす専用の駐車場のマークを付けている店舗が増えてきて助かります。
  • スーパーなどでは、高い場所や低い場所にあって取りにくい商品は、代わりに取って渡してください。

    • 車いすから手の届かない棚の上の商品を、店員が取ってくれました。
    • レジの後、荷物を袋に入れて、車いすにかけていただいています。
  • 車いすを利用している方と話すときは、腰をかがめて相手の目線で話すように心がけてください。

  • 手や指を使うことに不便を抱えている方がいます。文字を書く、お金を取り出すといったことが難しい場合には、本人に確認して、手助けをしてください。

  • 足に障害のある人にとって危険ですので、廊下などに、通行を妨げる物を置かないようにしてください。

  • 介助犬は道路交通法や身体障害者補助犬法という法律でも認められており、手や足に障害のある人と一緒に電車やバスに乗ったり、お店などに入ったりすることができます。利用を断ることはしないでください。

    もっと知ってほじょ犬(PDF)