自然豊かな工房からの風景、いつもと変わらない。
しかし同じだからこそより深く見ようとする。
新しいものはごくありふれた日常から感じ取ると語る。
---小野内さんのつくった物は薄くてゆらりとして、柔らかな土を感じさせる所がありますね。
そうですね。成形は薄くした土で、柔らかい時にします。
土は乾燥したり焼いたりすると縮みますよね、真っ直ぐつくるとか動かさない様につくるというのは難しいです。
動いたり、歪んだりする方が自然な感じで楽。そこを含めた方が気持ちいいんじゃないかなと思います。
---オブジェ作品も以前見せていただいたことがあるのですが、いろいろ活動されているのですか?
基本的に焼き物だし使える物をつくろうとしています。作品=使い道のないもの=オブジェ的なものとは考えていません。
使えるものでもカッコイイものはカッコイイし、作品に見えると思います。
例えば飯碗をつくれって言われます。御飯が入ればいいってもんじゃないと思うんです。かっこいい飯碗つくりたいって思うんです。商品じゃないのって言われたらそんなものかもしれないけど、つくっている人は少なからず美しいとかカッコイイとか思ってつくっていると思うんです。
それって作品なんじゃないのかなって思います。
---最後に陶芸を志している後輩に一言お願いいたします。
興味あったらやったらいいと思うんです。楽しいか苦しいか、経験してみないとわからないと思うんです。もちろん覚悟はいると思います。苦しかったらやめればいい。やりたければ続ければいい。続けられるように考えてください。
小野内 俊夫 | ||
愛知県安城市出身 | ||
1997年 | 世界色絵陶磁器展入選 | |
1998年 | 日進現代陶芸 「めん鉢」大賞展 新人賞 |
|
1999年 | 九谷焼技術研修所卒業 |
|
2001年 |
九谷焼技術者自立支援工房入所 | |
2002年 | 石川県デザイン展 銀賞 ビアマグランカイ4 入選 |
|
2003年 | 能美市仏大寺にて独立 |