研修生達の学ぶ姿勢を是非ご覧ください。
写生から図Ⅱ  更新日:2021年3月2日(火)

本科1年生では、佐藤俊介先生を講師としてお招きし、写生から図Ⅱと題して36cmの大皿に研修生それぞれがモチーフを決めて和絵具で絵付けする授業が行われています。


この課題で一番大切なことは写生を重ねることと構図を熟考することです。皿に描きますが、今回はそれを道具としての器ではなく立体として捉え、その形を利用して絵作りします。
ゴールは、魅力的に感じたことやその時の気持ちが絵付けされた大皿を通して、見た人に伝わることです。研修生は“雉の羽の色の重なり”や“常緑樹の枝葉に落ちた赤い紅葉”など、様々なモチーフに取り組んでいます。


授業は残り数日、今月15日には合評を控えています。どんな力作が焼きあがるのか楽しみです。

tokubetukouza

令和2年度「特別講座」を開催しました  更新日:2021年2月23日(火) 

 

研修所では年1回「特別講座」という授業を実施しています。


この講座では、陶芸に限らず活躍が注目されている作り手や、時代の変化を捉えたお話をしていただける美術評論家などの考えを学ぶことを目的としています。

今年度は、九谷焼の産地で制作活動をされている 錦苑窯三代目 中田 博士 氏に講義をお願いしました。

昨年 中田氏は、現代美術展最高賞をはじめ、2009年には2度目の出品で日本伝統工芸展新人賞を受賞し、昨年 陶芸部門の最高賞である東京都知事賞を受賞するなど、今注目の陶芸家です。
中田氏は小松市高堂の絵付け工房である、釉裏銀彩の陶芸家 中田 一於 氏の長男として生まれました。そのような環境のなか、現在の作風に行きつくまでの自身の作陶姿勢や、九谷焼とのかかわりについて語っていただきました。

tokubetukouza

講演会では、影響を受けた恩師との出会いなどをきっかけに、中田氏の作品の変化を講演していただきました。それらの経験から現在の作風に至った経緯などに、研修生は聞き入っていました。
制作に対する技術的なことや気持ちのもっていき方など、刺激をたくさんいただいた講演会でした。また研修生からの質問にも丁寧に答えていただきました。 tokubetukouza tokubetukouza

研修所では、このように幅広い知識や美意識を養う事を目的とする「特別講座」や、職人として業界で仕事をしている卒業生の経験談を聞く「業界講座OB編」などの授業を実施しています。研修生には様々な形で九谷焼後継者として成長して欲しいと考えています。

本科2年 卒業制作 ロクロ  更新日:2021年2月10日(水) 

春の兆しを感じつつも雪がちらつく今日この頃。

本科2年生は卒業制作に取り組んでいます。
今日はロクロで課題作品「飯碗」の水挽き・削りをしています。

飯碗の形、重さが揃うように、しっかり確認しながら作業しています。
みんな真剣です。

今日仕上げた飯碗は、この後数日かけて自然乾燥させ、それから素焼き、本焼きをします。
その時点で、真っ白な飯碗が出来上がり、食器としては使える状態にはなるのですが、今回の卒業制作では、さらにそこから上絵付けを施して完成となります。


上絵付けのデザインや技法は自由。
これから絵具の混色テストや、筆の練習を重ねながら、研修生それぞれが感性をいかして絵付けします。

 

完成までにはまだまだ長い道のりですが、1ヶ月半後には12名それぞれの飯碗が展示される予定です。是非会場にて実物をご覧いただければ幸いです。

<卒業・修了制作展>ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・3月23日(火)〜31日(水)9:00〜16:30 九谷焼技術研修所にて(最終日12時まで)
 ※詳しくはこちらをご覧ください→「令和2年度 卒業・修了制作展のご案内」

「いしかわの工芸研修所展」 開催中!!  更新日:2020年12月22日(火)

 石川県には36品目の伝統的工芸品が存在します。
加賀百万石の時代より、先人たちの優れた技と心で 磨き上げられ、現在もなお脈々と受け継がれている 石川の伝統的工芸品は、いつまでも継承していくべき 石川の貴重な財産です。

 今回、ご紹介する 「いしかわの工芸研修所展」 は、 その伝統産業に従事する人材を育成する県内の3つの 技術研修所の所蔵作品や各業界で作り手として 独立し伝統工芸を継承する卒業生の作品を展示・ 販売する企画展です。

 

 

 

 この3つの施設では、「輪島塗」 「山中漆器」 「九谷焼」 での制作において基礎となる技術・技法と歴史等を学び 研修を通じて、豊かな創造力と真摯で積極的な態度を 身につけることを目的としています。
さらに、単に伝統技術を修得し錬磨する だけでなく、広い視野に立って創意工夫し、新しい 技術・技法やデザインを生み出す能力と心の通う物づくりに 取り組む姿勢を養うことを教育方針としています。

 

     :(平成9年度卒業生川合孝知さんの作品。左:現在の作品、右:卒業制作作品)

 是非、この機会に伝統を継承して時代を見据える若い 作り手の感性に溢れた作品をご堪能ください。

 

期間:2020.12.11(金)~2021.1.25(月)9:00~17:00(最終日のみ15時まで)
会場:いしかわ生活工芸ミュージアム(石川県立伝統産業工芸館)1Fギャラリー(無料ゾーン)
  *休館日 毎週木曜日および年末・年始(12/31~1/3)
HPはこちら→http://www.ishikawa-densankan.jp/

本科2年「写生から図」の合評会  更新日:2020年10月20日(火)

 本科2年の絵付け課題「写生から図」では、研修生が様々なアングルから植物を写生し、その写生を元にして作った図案を絵付けする授業です。
 先日、講師の山田義明先生に、研修生が絵付けした陶板1枚、小丼5個を講評していただきました。

 


合評会では、研修生ひとりひとりが山田先生からアドバイスを受けました。

「この葉っぱの葉脈の線は、もう少しカーブをつけた方がよいね。」
「実の部分の色使いがとってもおしゃれだね。絵具の色が複雑に混ざり合っている。」
「この花びらの根元はもう少し濃い色にすると立体感が出せるよ。」
など、具体的に教えてもらいました。
 時には、山田先生がスケッチブックの上に実際に線を描いてみてせくれました。

 合評会の最後には、山田先生から研修生へエールが贈られました。
「写生とは面倒くさくいもので、中々続かないけれど、やればやるほど上手くなる。
皆さんは今こんなに描けるのだから、今から描き続ければもっともっと上手くなります。
是非、続けてください。」

 これまで何十冊ものスケッチブックに写生をしてこられた先生の言葉に、研修生はじっと聞き入っていました。

 継続は力なり。研修生はその意味を改めて心に刻んだのではないでしょうか。
この学びを胸に、2年生も頑張っていきます。

秋のオープンキャンパスを開催しました! 更新日:2020年10月13日(火)

 夏のオープンキャンパス引き続き、 秋のオープンキャンパスをコロナに配慮しながら(完全予約制・個別案内) 10月3日(土)に開催しました。


九谷の里はすっかり秋らしくなり、 心地よい風を感じながらの開催となりました。

いよいよ進路決定の時期でもあり、ご案内枠は予約で早々に埋まり、 試験問題について・カリキュラム内容について・生活環境についてなど 多くのご質問を頂きながら所内をご案内させていただきました。

当日は、 研修生の実習風景を見学して頂き、 黙々とロクロに取り組む姿勢や お互いの制作品にコメントしあう教室の雰囲気などを 直に感じていただきました。

ご参加いただいた方からは、 「研修環境が良く分かった」「ますます興味を感じました」などの
ご意見を頂きました。

当所を理解していただくには、 研修風景を見ていただく事をお勧めしております。
通常、月曜から金曜(祝日除く)に見学を受け付けておりますが、 今年はコロナ休校があった為、 下記の日程は、振替授業があり土曜日も開所しています。

11月7日(土)・12月5日(土)・1月9日(土)

受験を検討されている方は、お気軽にご連絡ください。
TEL 0761-57-3340 月曜から金曜(祝日除く)9時から17時

夏のオープンキャンパス(第1回目)について 更新日:2020年9月3日(木) 

 8月3日(土)、オープンキャンパスを開催しました。


今年のオープンキャンパスはコロナ対策を考慮した内容とさせていただきました。密を避けることを目的に完全予約制とし、夏と秋の2回開催などの対策をしました。

猛暑にも関わらず、予約枠が全て埋まり、入所を希望する方々が県内外から訪ねて来てくださいました。ご参加いただきありがとうございました。

opencampus2020opencampus2020

まず、来場者お1人に(1グループに)1人の職員がマンツーマンで所内をご案内しながら、当所の概要や課題の内容を説明させていただきました。また、研修生が日頃どのように授業を受講しているのかを実際に見学して頂き、実習風景をリアルにイメージしていただきました。

あか

研修生活の不安や入学試験に関してなど、来場者の方からも多くの質問を頂きました。多くの不安を解消していただき、より九谷焼に興味を持っていただきました。

次回、秋のオープンキャンパスは10月3日(土)に開催します。九谷焼を仕事にしたいという方、伝統工芸やモノづくりに興味のある方、まずはお気軽にお電話でお問い合わせください。お待ちしています。

九谷焼技術研修所 0761-57-3340 月~金 8:30~17:00(祝日除く)

九谷の魂を学ぶ 更新日:2020年7月31日(金)  

 本科1年生では「古九谷写し」の授業が始まっています。今年の題材は『青手老松図平鉢』です。この授業では九谷焼の始まりである古九谷の名品の力強い線描や大胆な構図を模写します。

 古九谷はモチーフがデザイン化されているので、省略されていたり変更されていたりする部分があります。それを丁寧に紐解いていくことで、作者が何を意図していたかという、絵の向こう側まで想像を膨らませます。
線を学び色を学び立体を学び、そして作者の思いを追体験することで、九谷の魂を学びます。

kokutaniutusi

 例年、石川県立美術館で題材となる古九谷の名品をガラス越しではなく、間近で熟覧させていただいてからこの授業に臨みます。しかし、今年は新型コロナウイルス感染予防対策として、密を避けるためこれを断念しました。その代わりとして、図案のトレースアップや線描き練習を重ね、手を動かして図案を理解する時間をたっぷりととりました。

kokutaniutishi

 最初は紙(平面)に墨で線描きを練習していますが、実際に絵付けするのは皿(立体)です。皿のふちは立ちあがっているので、一本の線を引くのにも一苦労、手の動かし方も学びます。

 この授業で作ったものは薪窯と電気窯の2種類の窯で焼成します。
現在は電気窯が主流ですが、窯を理解するうえで、薪窯をたくことはとても重要です。電気窯では電熱線が発熱することで焼成しており、炎は起こりません。一方薪窯はその名の通り薪を燃料にして炎を使い焼成します。窯による焼き上がりの違いを見ることで、窯への理解を深めます。さてどういう違いが出るでしょうか、焼き上がりが楽しみですね!

研修所生活 再スタート! 更新日:2020年6月29日(月)  

 6月15日から研修所の授業が全面再開となりました。全員がそろって授業を受けるのは約2か月ぶりです。
まだまだ油断はできない状況ですが、研修生にも笑顔がこぼれます。

本科1年生では、『上絵基礎実習』と『手びねり』という、絵付けと造形の基礎となる技術を学ぶ授業が始まりました。

 

『上絵基礎実習』山岸大成 先生

 課題の図案を素地に写し取り、九谷の和絵具を用いて描いていきます。紙の上とは違う描き味に四苦八苦しながらも、2枚3枚と描いていくうちに絵の具や道具の扱いに慣れていきます。 休所期間や分散登校期間中は動画やレジュメなどを利用して、自宅学習にも取り組んできましたが、やはり百聞は一見に如かず。実際に先生が絵付けをする姿を見ると研修生はどんどんと技術を吸収し学び取っていきます。

 

『てびねり』

 ひもづくりという技法で粘土を積み上げていきます。この技法は縄文時代には確立されていました。土と自身の手の動きのみで形が作られていく陶芸の中で最もシンプルな技法のひとつです。粘土の質感や水分を手指で体感し、九谷の粘土の特性を感覚的につかんでいきます。

 新1年生にとっては苦難から始まった研修所生活ですが、1人もかけることなく再会し、再開できたことをうれしく感じます。
これからどんどんと学ぶことも多くなり、忙しくなっていきますが、くらいついて、がんばれ新1年生!

「デザイン支援事業成果品展〜見つめる先へ〜」開催中! 更新日:2020年3月27日(金)

当所では、九谷焼従事者を対象に商品開発・販路拡大を目的とした「デザイン支援事業」を実施しています。

毎年4月、事業に挑戦しようとする作り手が、自身のテーマを掲げ参加エントリーします。
事業では2カ月に1度検討会を実施し、当研修所講師 山村真一先生(名古屋市、(株)コボデザイン代表取締役)・中村卓夫先生(金沢市、陶芸家)を中心に専門家の指導を受け、商品をブラッシュアップしていきます。
検討会では受講者同士も商品に対して意見交換をしながら切磋琢磨しています。

令和元年度に当事業を受講した9名が、その成果品展「進化する九谷~見つめる先へ~」をしいのき迎賓会で開催しました。


それぞれが互いの商品から刺激を受けつつも個々のテーマを全うし、悩み苦しみながらも作る喜びに到達した商品が並びました。

 

 

漆の技と九谷焼をコラボレーションした「陶胎漆器」に挑戦した木戸優紀子さん。
従来品とは一線を画す新しいマッチング商品が発表されました。

 

また、ソムリエナイフを制作した早助千晴さんは、ブランド化を目指し石川県の補助金を活用しました。パートナー探しに苦戦しながらもブランド「harutonari」を起ち上げ、その試作品を発表、令和2年7月には商品化を予定しています。

 

開場では、進化し続けながら成長している九谷焼の魅力が響きあい、来場した方にはワクワクする時間を楽しんで頂く事ができました。
さぁ、またここからが新たなスタート!九谷焼の作り手達は、更なる進化を続けながら成長していきます。
今後も進化しつづける彼ら作り手達に注目して下さい!


<デザイン支援事業成果品展 -見つめる先へ->
会期:3月24日(火)〜31日(火)10:00〜18:00(最終日12時まで)
会場:しいのき迎賓館 会期:3月24日(火)〜31日(火)10:00〜18:00(最終日12時まで)
 ※詳しくはこちらをご覧ください→「デザイン支援事業成果品展」

卒業制作講評会! 更新日:2020年3月23日(月)  

先日、当所のロビーにて卒業制作の講評会を行いました。

卒業制作の作品は、本科生は、課題作品「食器『組の鉢』」と自由作品の2点、研究科生は各々の自主研究テーマに沿った作品1点となっています。
所内展示が始まった二日目に、卒業修了制作品の講評会を行いました。

講評いただいたのは、
当所の名誉講師で陶芸家の久世建二氏、
研究科の授業講師も務められている陶芸家 武腰潤氏、
デザイン支援事業講師で陶芸家の中村卓夫氏の3名の方々です。

今回の講評会では、持ち時間は一人10分ほどで、作者が作品の制作意図や込めた思いについてプレゼンテーションを行いました。

講師はもちろん本科一年生や職員に囲まれ、緊張感のある雰囲気。
発表をする研修生の表情もいつもより固く真剣そのものです。

上絵付け

講評会では、大先輩である講師陣からの、客観的な意見を聞く良い機会です。講評後には講師を呼び止めて、質問する研修生もいました。
また、プレゼンを通して、作品について冷静に言葉にすることも、作品を見直す良いきっかけになるのではないかと思います。

 

さて講評終了後に研修所パーマネントコレクション選定作品の発表がありました。
パーマネントコレクションとは講評会において特に優秀と認めた作品を研修所の方で永久保存し、後輩の教材として活用するものです。

今年度は
研究科 水髙果鈴さんの「unbalance」、
本科課題作品 林優花さんの「襲(かさね)の色目」、
本科自由作品 岡崎萌さんの「“今”のかたち」が選ばれました。

おめでとう!みなさん頑張りました!

水高作品研究科 水髙果鈴さんの「unbalance」

林作品本科課題作品 林優花さんの「襲(かさね)の色目」

岡崎作品本科自由作品 岡崎萌さんの「“今”のかたち」

研修所の卒業修了制作展も折り返し、3月24日(火)から31日(火)まで金沢展として、しいのき迎賓館で開催しておりますので、ぜひ会場でご覧ください。

<卒業・修了制作展>ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・しいのき迎賓館 会場:3月24日(火)〜31日(火)10:00〜18:00(最終日12時まで)
 ※詳しくはこちらをご覧ください→「令和元年度 卒業・修了制作展のご案内」

卒業制作展 間近! 更新日:2020年3月6日(金)

来週3月10日(火)から、いよいよ卒業制作展が始まります
卒業生の制作も佳境に入り、上絵付の仕上げ真っただ中!!

上絵付け 上絵付け

窯詰め

研修の集大成としての制作に全力で取り組んでいます。

 

各地でイベント中止などのお知らせが相次いでいますが、本展示会に関しましては、随時HPでお知らせいたします。

 

<卒業・修了制作展>ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・九谷焼技術研修所 会場:3月10日(火)〜19日(木)9:00〜16:30(最終日12時まで)
・しいのき迎賓館 会場:3月24日(火)〜31日(火)10:00〜18:00(最終日12時まで)
 ※詳しくはこちらをご覧ください→「令和元年度 卒業・修了制作展のご案内」

研修生受賞!!おめでとう!!!! 更新日:2020年3月3日(水)  

石川県が誇る伝統工芸品の代表である九谷焼唯一の公募展、
第43回伝統九谷焼工芸展が2月28日(金)から石川県立美術館で始まりました。

テープカット

この展覧会には、研修所を卒業・修了し独立して作り手として活躍するOBが多く出品、
「九谷は色絵を離れず」という言葉があるとおり、歴史を通して共通する特徴は、多彩で独創的な絵付表現にあるといわれています。

 

五彩手・青手・赤絵細描といった技法を駆使する多様な色絵表現は、若い作り手たち にも受け継がれています。その一方で、産地の歴史や様式に縛られない自由な造形を志向する作り手も登場し、個々の作り手による九谷焼の表現はこれまでにない大きな拡がりをみせています。

 

今回の出品で、研修所に研修生として在籍する
研究科 山﨑大輝君 と 本科2年 大岩千珠さんが受賞!おめでとう!
山﨑君は、連合会奨励賞 大岩さんは、技術賞を射止めました。

山﨑作品1 山﨑作品2

(山﨑君の作品)

大岩作品1 大岩作品2

(大岩さんの作品)

入選には、研究科 元女貴之君 と 本科2年生 島田琉生さんも選ばれ
現在4人は、3月10日(火)からの卒業制作展に向けて最終コーナーの追い込み段階です。
この受賞は2人にとって、これからの作陶に励みとなり、卒業制作展に向けても
意気が上がると思います。どのような作品が並ぶか楽しみです。


その卒業・修了制作展は

<卒業・修了制作展>ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・九谷焼技術研修所 会場:3月10日(火)〜19日(木)
・しいのき迎賓館 会場:3月24日(火)〜31日(火)
 ※詳しくはこちらをご覧ください→「令和元年度 卒業・修了制作展のご案内」

 

本科1年「写生から図(大皿)」 更新日:2020年2月25日(火)  

 本科1年生が、昨年末から取り組んでいる「写生から図(大皿)」の制作が、追い込みに入っています。

 この課題は、本科1年間の総仕上げ作品で「進級制作」として取り組んでいます。思い思いの写生を図案化し、尺2(36㎝)の大皿に九谷の和絵具で絵付けをします。

 写生を図案にすること・丸い皿での構図組み・写生の平面から曲面の皿への配置決め・和絵具の色調合など、取り組みを進めれば次々と難題にぶつかります。

 この作品は2月末には焼成を始め、卒業・修了制作展(3月10日(火)~19日(木)、研修所ロビー)と併催して、進級制作展として展示をします。

九谷焼を学び始めて1年、一生懸命に取り組んだ大皿をぜひ観に来てください!

華道   華道

一年生華道専攻 最後の授業 更新日:2020年2月19日(水)  

先日、本科一年生が今年度最後の華道の授業を行いました。

研修所では本科一年生・二年生の選択授業として華道・茶道の授業を月一回行っています。
講師は草月流の倉本清花先生です。

華道の授業では、4月から基本の型や野外での大型作品、クリスマスリースなど、幅広く学んできました。

今回は、鋳込みの授業で作った花器を使います。
まずは花選びから。それぞれの花器に合わせ、止めを作ったり、花の正面を考えて…と習ったことを思い出しながら活けていきます。

器の削り(先生の手直しを受けているところ)

最後は先生に講評をいただきながら、みんなで鑑賞しました。

華道 華道

どんな花でもきっちりまとめる人、常にダイナミックな花になる人、いつも可愛い印象に仕上げる人…と、回を重ねると、お互いの特徴が見えてくるのが面白いですね。

この授業では、基本の型、構図や空間を作る感覚、花の扱い方など、普段の絵付けや成形の授業とは違う視点からの発見があります。また日々の制作にぜひ生かしていきましょう!

卒制 真っ最中!更新日:2020年2月17日(月)  

3月の卒業制作展まであと1ヶ月となりました。
研究科生は、卒業制作として、各々がこの一年間研究してきた技法や表現を用いた作品を制作します。
各自がデザインや大きさ、成形方法を一から考え、試作や成形練習も含めながら、約2ヶ月半で作品を完成させます。

現在は、作品を削って 形を整えているところです。作品によって、数十分で削り終えるものもあれば、数日かかるものもあります。
(写真左:器の削り / 右:陶箱の削り)

器の削り 陶箱の削り

その後は、数日間かけて作品を乾燥させ、
・素焼き(1回目の焼成)
・釉掛け
・本焼き(2回目の焼成)
・上絵付け
・上絵窯焼成(3回目の焼成)
を経て、完成となります。(上絵付けの技法によって、さらに焼成することもあります。)
研修生はこれらの作業を終わらせなくてはいけないので、 毎日焦る気持ちと戦いながら、忙しく作業しています。


研修生の作品完成への道のりはまだまだ長いですが、最後まで集中して制作していきますので
その成果を是非、卒業制作展にてご覧ください!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<卒業・修了制作展>
・九谷焼技術研修所 会場:3月10日(火)〜19日(木)
・しいのき迎賓館 会場:3月24日(火)〜31日(火)
 ※詳しくはこちらをご覧ください→「令和元年度 卒業・修了制作展のご案内」

初釜  更新日:2020年1月30日(木)  

研修所では、茶道または華道と陶磁器の関わりを学ぶために、教養講座として月1回、いずれかを選択して学んでいます。

今日は、茶道専攻者で新年を祝う初釜を開催しました。
「初釜」とは、新しい年になり最初に行うお茶会。一年のスタートとなる大切な行事です。新年の挨拶をしてお茶会を催します。

茶道指導は裏千家茶道家の武腰美恵子先生、お道具揃えは工藤武先生にしていただきました。

 

一年間のお稽古の成果を発揮する日です!ちょっと緊張気味。
いつもとは違う、薄暗いしつらえの茶室で香煎を頂き、緊張しながら席入りをします。

hatugama-kousenn


初釜で使用するお道具は特別な作品ばかり。研修生にとって、その鑑賞が一番の楽しみとなっています。工藤先生は九谷焼中心とした作品を揃えて下さいました。

hatugama

制作の参考になり、実際に使用する事もできる、良い機会です。
新年を祝うお軸、九谷焼の干支・・・作者名や技法、歴史など、話は尽きません。

hatigama-ziku

hatugama

本席の軸は 東大寺長老 狭川明俊 「独座大雄峯」(どくざだいゆうほう)
花入 中村梅山「古九谷写し」
香合 伊藤桂楽「楽 惺入写 干支子」(京都)


工藤先生がお軸の解説をして下さいました。


ある高名なお坊さんに 、「あなたにとって素晴らしい事とはどのようなことですか」と質問すると、「今ここにこうして座っていられることが、最も尊く素晴らしい」とお答えになったそうです。
「独りの絶対的な自分の存在に自信を持つ」というメッセージが込められているそうです。


このお軸には、この春に進級する人・卒業して就職する人、これから先にあるかもしれない辛いことがあった時、この言葉を思い起こして欲しいという工藤先生からのエールが込められていました。

 

さて、お点前はといいますと、武腰先生に助けていただきながらですが、真剣に楽しく、そして美味しくお茶を頂きました。

hatugama hatugama

  

>>>過去の記事はこちら 1