観光新道

観光新道の別当坂分岐から上部は、832年(天長9年)には開かれていたとされる越前禅定道の一部です。
禅定道は、白山信仰において御前峰を目指して開かれた修行と信仰の道で、そのうち越前禅定道は、奈良時代に泰澄大師が最初に登拝した道と伝えられています。
現在は、尾根沿いの開放的な展望や高山植物を楽しめる登山道として親しまれています。
急勾配やガレ場など足元が不安定な区間が多く、悪天候時は滑りやすくなります。
天候や体力を考慮し、無理のない登山計画を心掛けましょう。

難易度:初心者~中級者

別当出合(べっとうであい)

基礎情報
標高 約1,260m
水場 あり 5-10月(目安)
トイレ あり 5-10月(目安)
別当出合にピンが立っている地図

由来と歴史

別当出合は、「砂防新道」と「観光新道」の登山口であり、
白山で最も多くの登山者が利用する登山口です。
一見どちらも昔からの登山道のようですが、その成り立ちは大きく異なります。

「砂防新道」と「観光新道」

砂防新道は、もともと砂防工事のための作業道でした。
大正元年(1912)に整備され、その後、登山道として利用されるようになりました。
現在では、白山登山者の多くが利用する代表的な登山道となっています。

一方、観光新道は、昭和24年(1949)に一般財団法人白山観光協会の設立を記念して整備された登山道です。そのことから、「観光新道」という名前が付けられたと伝えられています。

登山時の注意

砂防新道
登り(中飯場まで)

吊り橋を渡る際は、故意に揺らさないようにしましょう。
登り専用路は急勾配な坂道です。
転倒しないよう足元に注意をしながら、ゆっくり慎重に進みましょう。
特に悪天候のときはお気をつけください。

観光新道
登り(別当坂分岐まで)

水場が無い登山道です。登山口で十分な飲料水を持参のうえで登山しましょう。
急勾配で滑りやすい坂道があります。
転倒しないよう足元に注意をしながら、ゆっくり慎重に進みましょう。
特に悪天候のときはお気をつけください。

登山道難易度マップ[PDF]

高山植物を守るためのお願い

外来植物の侵入防止のお願い

登山者の靴底に種子が付着して外来植物が侵入することで、貴重な高山植物の生育環境が脅かされます。
別当出合などの登山口や登山道の各所には、種子を除去するマットやブラシが設置されています。
マットやブラシを見かけたら、靴底をこすって種子を落とし、高山植物を守りましょう。

外来植物対策の周知看板
種子除去マット

殿ヶ池避難小屋(とのがいけひなんごや)

基礎情報
標高 約2,050m
水場 なし 登山口で十分な飲料水を持参しましょう。
トイレ あり(通年)
山小屋情報
収容人数 約12名
  • 夏季は非常時を除き、宿泊をご遠慮ください
  • トイレや排水施設へのゴミ捨ては禁止されています
殿ヶ池避難小屋にピンが立っている地図

眺望

別山方面や荒島岳、赤兎山、経ヶ岳などの福井県を代表する山々の雄大な景色を楽しむことができます。

周辺の動植物

●動物
●植物
殿ヶ池避難小屋周辺で見られる植物と、その見ごろの時期(5月〜10月)
種名 見ごろの時期
お花 紅葉
5月 6月 7月 8月 9月 10月
イワカガミ 見ごろ 見ごろ 見ごろ
ニッコウキスゲ 見ごろ 見ごろ
ミヤマキンポウゲ 見ごろ 見ごろ
タカネマツムシソウ 見ごろ 見ごろ
ハクサンシャジン 見ごろ 見ごろ
ダケカンバ 紅葉の見ごろ
ナナカマド 紅葉の見ごろ
植物観察のお願い

高山植物を楽しむ際は、登山道を外れず、踏み荒らし防止にご協力ください。

由来と歴史

殿ヶ池は、江戸時代には「おひねり池」や「権現の池」と呼ばれていました。
当時は、この池におひねり(金銭)を投げ入れ、吉凶を占う風習がありました。
沈むはずのものが浮けば吉、反対に浮くはずのものが沈んでも吉とされ、その結果で吉凶を占っていたそうです。

登山時の注意

登り(馬のたてがみまで)

ガレ場など、足元が不安定で歩きにくい場所があります。
落石や転倒のおそれがあるため、足元に注意しながら、ゆっくり慎重に進みましょう。

下り(仙人窟(せんにんいわや、せんにんがいわや)まで)

ヤセ尾根やガレ場など、足元が不安定で歩きにくい場所があります。
落石や転倒、滑落のおそれがあるため、足元に注意しながら、ゆっくり慎重に進みましょう。

登山道難易度マップ[PDF]

室堂(むろどう)

基礎情報
標高 約2,450m
水場 あり 5-10月(目安)
トイレ あり 5-10月(目安)
山小屋情報

白山室堂山荘(有料)

営業期間 5/1 - 10/15(食事提供は6/30から)
収容人数 480名
予約 必要

白山室堂雷鳥荘(有料)

営業期間 6/25 - 10/10頃
収容人数 21名
予約 必要
室堂にピンが立っている地図

眺望

室堂平(むろどうだいら)のお花畑をゆっくりと堪能できます。
展望台からは別山方面や荒島岳、赤兎山、経ヶ岳など福井を代表する山々の雄大な景色や、雲海に沈む夕日を楽しめます。また、早朝には山頂の御前峰付近から昇るご来光を望むことができます。
7月1日~8月31日の期間は、白山比咩神社(しらやまひめじんじゃ)の奥宮(おくのみや)祈祷殿が開かれ、御祈願、お守り、御朱印などを受けることができます。

展望台からの眺望
白山比咩神社 奥宮

周辺の動植物

●動物
●植物
室堂周辺で見られる植物と、その見ごろの時期(5月〜10月)
種名 見ごろの時期
お花 紅葉
5月 6月 7月 8月 9月 10月
ウラジロナナカマド 見ごろ 見ごろ 見ごろ 紅葉の見ごろ
クロユリ 見ごろ 見ごろ 見ごろ
アオノツガザクラ 見ごろ 見ごろ
クルマユリ 見ごろ 見ごろ
ハクサンコザクラ 見ごろ 見ごろ
ハクサンフウロ 見ごろ 見ごろ 紅葉の見ごろ
ミヤマキンバイ 見ごろ 見ごろ
イブキトラノオ 見ごろ 見ごろ 見ごろ
イワギキョウ 見ごろ
カライトソウ 見ごろ 見ごろ
ハクサンボウフウ 見ごろ 見ごろ
クロマメノキ 紅葉の見ごろ
タカネナナカマド 紅葉の見ごろ
植物観察のお願い

高山植物を楽しむ際は、登山道を外れず、踏み荒らし防止にご協力ください。

由来と歴史

「室堂」という名前は、「室(宿泊所)」と「堂(宗教的なお堂)」に由来します。
現在の白山室堂は、古くから越前禅定道の宿泊所「越前室」が置かれ、
白山信仰の修験者が行き交う登拝の拠点として栄えました。

登山時の注意

御前峰登頂ルート

ご来光を見に行く際は、必ずヘッドライトと防寒着を装備しましょう。
なるべく複数人で行動し、転倒しないよう足元に注意をしながら、ゆっくり慎重に進みましょう。

登山道難易度マップ[PDF]

お池めぐりコース

ガレ場や急勾配な坂道など足元が不安定で歩きにくい場所があります。
落石や転倒、滑落のおそれがあるため、足元に注意しながら、ゆっくり慎重に進みましょう。
濃霧時、道に迷いやすい場所があります。
もしも迷ってしまった場合は、むやみに動き回らず天候の回復を待つか、位置が確認できるところまで戻りましょう。

登山道難易度マップ[PDF]

エコーライン・トンビ岩コース(石徹白道)・展望歩道

いずれの登山道も7月中旬頃まで急斜面に残雪が残る区間があります。
滑落しないよう足元に注意をしながら、ゆっくり慎重に下山しましょう。
残雪が残る区間では軽アイゼンの携行・装着をお勧めします。
特に、エコーライン、トンビ岩コース(石徹白道)は比較的遅くまで雪が残ります。
状況によっては、砂防新道または展望歩道へ迂回してください。

※2026年7月現在、エコーラインは通行止めです。

登山道難易度マップ[PDF]

観光新道

水場が無い登山道です。登山口で十分な飲料水を持参のうえで登山しましょう。
急坂区間が多いため、下山では足腰に疲労がたまり転倒の危険が高まります。
足元に注意をしながら、ゆっくり慎重に進みましょう。

登山道難易度マップ[PDF]

平瀬道※2026年現在通行止め

ガレ場、ヤセ尾根など足元が不安定で歩きにくい場所があります。
滑落のおそれがあるため、足元に注意しながら、ゆっくり慎重に進みましょう。

平瀬道 難易度マップ[PDF]

北部のルート

いずれのルートも比較的体力を必要とする経験者向けのロングコースです。
事前に登山道情報を確認し、十分な準備をしたうえで利用しましょう。

南竜ヶ馬場(みなみりゅうがばんば)

基礎情報
標高 約2,080m
水場 あり 7-10月(目安)
トイレ あり 7-10月(目安)
山小屋情報

南竜山荘(有料)

営業期間 7/1 - 10/15
収容人数 80名
予約 必要

南竜ヶ馬場野営場

営業期間 7/1 - 10/15
収容人数 100サイト
予約 不要(無人受付)

南竜ヶ馬場ケビン(有料)

営業期間 7/1 - 9/30
収容人数 50名
予約 必要

予約先:南竜山荘予約センター(076-259-2022)

南竜ヶ馬場にピンが立っている地図

眺望

柳谷の川のせせらぎ、南竜ヶ馬場にたたずむ山荘の風景、山荘からの夕日、夕焼けが格別です。
油坂の頭(あぶらざかのかしら)の右手に赤兎山、経ヶ岳などの福井を代表する山々の雄大な景色を楽しむことができます。

周辺の動植物

●動物
●植物
南竜ヶ馬場周辺で見られる植物と、その見ごろの時期(5月〜10月)
種名 見ごろの時期
お花 紅葉
5月 6月 7月 8月 9月 10月
ウラジロナナカマド 見ごろ 見ごろ 見ごろ 紅葉の見ごろ
クロユリ 見ごろ 見ごろ 見ごろ
アオノツガザクラ 見ごろ 見ごろ
イワイチョウ 見ごろ 見ごろ 紅葉の見ごろ
ニッコウキスゲ 見ごろ 見ごろ
ハクサンコザクラ 見ごろ 見ごろ
ハクサンフウロ 見ごろ 見ごろ 紅葉の見ごろ
ミヤマキンポウゲ 見ごろ 見ごろ
ミネカエデ 紅葉の見ごろ
植物観察のお願い

高山植物を楽しむ際は、登山道を外れず、踏み荒らし防止にご協力ください。

由来と歴史

「馬場」とは、修行で山道を登る人々の拠点を意味します。
白山には「南竜ヶ馬場」と「北竜ヶ馬場」があり、どちらも古くから登拝の拠点として利用されてきました。
また、「竜ヶ馬場」の名前は、仙人が龍馬(りゅうめ・優れた駿馬)を調馬した場所に由来するという言い伝えも残されています。

登山時の注意

室堂方面の登山道(エコーライン・トンビ岩コース(石徹白道)・展望歩道)

いずれの登山道も7月中旬頃まで急斜面に残雪が残る区間があります。
滑落しないよう足元に注意をしながら、ゆっくり慎重に下山しましょう。
残雪が残る区間では軽アイゼンの携行・装着をお勧めします。
特に、エコーライン、トンビ岩コース(石徹白道)は比較的遅くまで雪が残ります。
状況によっては、砂防新道または展望歩道へ迂回してください。

※現在、エコーラインは通行止めです。

登山道難易度マップ[PDF]

別山方面の登山道(石徹白道(南縦走路))

油坂の頭(あぶらざかのかしら)付近では、7月中旬頃まで急斜面に残雪が残ります。
滑落しないよう足元に注意をしながら、ゆっくり慎重に下山しましょう。
残雪が残る区間では軽アイゼンの携行・装着をお勧めします。
飛び石を渡る渡渉箇所が1か所あります。増水時は通行に注意してください。
大屏風(おおびょうぶ)付近では、ヤセ尾根やガレ場など、足元が不安定で歩きにくい場所があります。
落石や転倒、滑落のおそれがあるため、足元に注意しながら、ゆっくり慎重に進みましょう。

登山道難易度マップ[PDF]