障害のある人が楽しめるスポーツ

スポーツには、相手と対戦するもの、タイムや点数を競うもの、道具を使うもの、チーム競技などいろんな種類があってたくさんの人に楽しまれています。障害がある人は体の機能がうまくはたらかないために、障害のない人と同じルールで競い合うのが難しいことがあります。障害者スポーツ(パラスポーツ)は、障害の内容でクラス分けをしたり、ルールを変えたりして、障害がある人も参加し、楽しむことができるように工夫されています。障害のある人のために考えられた独自のスポーツや、障害のある人もない人もいっしょに参加できるスポーツもあります。障害のある人が楽しめるスポーツについて見てみましょう。

ボッチャ

ボッチャは、手や足など体に障害がある人のために考えだされたパラリンピックの正式種目です。ジャックボールという白いボールに、赤と青それぞれ6球のボールを投げたり、転がしたり、ほかのボールに当てたりして、いかに近づけるかを競います。ボッチャは障害の程度によって4つのクラスに分かれています。手や足を使って投げることができない人は、すべり台の形をしたランプという道具を使って、アシスタントに協力してもらいながら投球します。ボッチャは障害のある人もない人もいっしょに楽しく競い合えるスポーツです。

車いすバスケットボール

車いすバスケットボールは、ふつうのバスケットボールと同じコートで車いすを操作しながらプレーする競技です。パラリンピックの中でも花形といわれる人気スポーツです。バスケットボールのルールと同じ1チーム5人でプレーします。ダブルドリブルがない、ボールを持って車いすを3回こぐのは反則という独自のルールがあります。選手は障害のクラス分けによって点数があたえられるため、障害の重い人も軽い人も参加しやすくなるようにルールが工夫されています。

ブラインドサッカー

ブラインドは「見えない」という意味で、「見えないサッカー」です。1チーム5人でプレーし、パラリンピックでは「5人制サッカー」という正式種目になっています。音の出るボールを使い、ゴールキーパー以外の4人の選手は、アイマスクを着けて全く見えなくします。選手は、耳などの感覚をとぎすませて、ボールの音や仲間の声をたよりにプレーします。アイマスクを着けることで視覚に障害のある人もない人もいっしょにサッカーを楽しむことができます。

フライングディスク

ディスクというフリスビーの形をした円ばんを投げて競うスポーツです。障害者スポーツの大会で行われているのは「アキュラシー」と「ディスタンス」の2種目です。アキュラシーは、ディスクを投げて、どれだけたくさんゴールの輪に入れられるかを競います。ディスタンスはディスクをどれだけ遠くに投げられるかを競います。パラリンピックの競技にはありませんが、全国障害者スポーツ大会の正式種目になっています。障害のある人もない人もいっしょに楽しめるスポーツです。