重要文化財(石川門・三十間長屋・土蔵(鶴丸倉庫))

石川門

重要文化財に指定されている石川門は、天明八年(1788)に再建されました。金沢城の搦手(裏口)門で、高麗門の一の門、櫓門の二の門、続櫓と二層二階建ての石川櫓で構成された枡形門です。平成十八(2006)年から二十六年(2014)にかけて、保存修理工事が実施されました。

三十間長屋

本丸附段にある二層二階の多聞櫓で、石川門と同様に重要文化財に指定されています。安政五年(1858)の築で、現在の長さは二十六間半です。南面は入母屋造りですが、北面は切妻造りで、土台の石垣よりも外壁が後退しています。

土蔵(鶴丸倉庫)

幕末の嘉永元年(1848)に竣工した武具土蔵で、石川門・三十間長屋と同様に重要文化財に指定されています。明治以降は、陸軍によって被服庫として使われていました。長らく「鶴丸倉庫」と呼ばれてきましたが、実際に建築されているのは「東の丸附段」です。石板を貼った外壁など、櫓や城門などとはデザインを変えています。城郭内に残っている土蔵としては国内最大級の遺構で、総二階建の延床面積約636㎡(下屋除)です。