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         世界農業遺産国際会議 開催結果

会議の概要

(1)主  催:FAO、農林水産省、石川県、能登地域GIAHS推進協議会

(2)共 催:佐渡市

(3)日  程:平成25年5月29日(水)〜6月1日(土)

(4)主会場:石川県七尾市和倉温泉 あえの風

(5)参加者:国際機関関係者、各世界農業遺産地域関係者、関係国政府、地方自治体、 研究者、一般等約600名。うち海外参加者20カ国約100名

(6)内 容:

<1日目> 5月29日(水)

 ・開会式(9:00〜9:30)

 ・世界農業遺産候補地域プレゼンテーション(9:30〜12:30)

 ・分科会(14:00〜18:00)

<2日目> 5月30日(木)

 ・ハイレベルセッション(9:00〜12:00)

 ・新たな世界農業遺産地域の認定式(12:00〜12:30)

 ・記念シンポジウム(14:00〜16:20)

 ・全体セッション(16:30〜18:00)

 ・シルバFAO事務局長能登視察(於:春蘭の里、16:10〜17:40)

 ・歓迎レセプション(19:00〜21:00)

<3日目> 5月31日(金)

 ・閉会式(8:30〜9:15)

 ・能登エクスカーション(10:30〜15:00)

 ・佐渡エクスカーション(10:00〜)

<4日目> 6月1日(土)

 ・佐渡エクスカーション(〜13:00)

 

 

 

 

 

 

 

結果概要

(1)世界農業遺産の認定について

 新たな世界農業遺産として、候補7地域のうち6地域、日本からは、掛川地域(静岡県)、阿蘇地域(熊本県)、国東(くにさき)地域(大分県)の3地域が新たに認定されました。今回の会議により、認定地域は11カ国25地域となりました。

 ※新たな認定地域

 @静岡の茶草場農法(静岡県)

 A阿蘇の草原と持続的農業(熊本県)

 B国東半島宇佐の農林漁業循環システム(大分県)

 C会稽山の古代中国トレヤ(中国)

 D宣化のぶどう栽培の都市農業遺産(中国)

 E海抜以下でのクッタナド農業システム(インド)

(2)ハイレベルセッションについて

  主催者を代表して、シルバ事務局長、加治屋農林水産副大臣、谷本知事が開会挨拶を行い、加治屋農林水産副大臣は、開会にあたり、世界農業遺産の価値を国際的に普及発展させていくために積極的に貢献していくことを表明しました。パネルディスカッションでは、世界農業遺産の認定を受けている4カ国(日本、中国、チリ、ペルー)と5つの国際機関(FAO等)が「持続可能な世界に向けた世界農業遺産の貢献」について議論しました。

 

ハイレベルセッション ハイレベルセッション

 

(3)記念シンポジウムについて

  シルバ事務局長が世界農業遺産の意義について講演し、谷本知事はプレゼンテーションの中で、石川県における元気な里山里海づくりの取組や能登スマートドライブプロジェクトを紹介し、宝達志水町への認定地域拡大や今後の国内連携について発言しました。この他、トヨタ自動車の小平副社長らによる講演のほか、パネルディスカッションでは、世界農業遺産からつながる地域振興について活発な議論がなされました。

 ※パネルディスカッションでのパネリスト

  ・コーディネーター:合瀬宏毅(NHK解説委員、農政ジャーナリストの会会長)

  ・アシスタントコーディネーター:中野美奈子(フリーアナウンサー)

  ・パネリスト:辻口博啓(パティシエ)

          今村司(日本テレビ放送網(株)スポーツ局次長兼チーフプロデューサー)

          藤田繁信(JAおおぞら参与)

          斎藤真一郎((有)斎藤農園 代表取締役)

 

記念シンポジウム 記念シンポジウム

 

(4)シルバFAO事務局長能登視察について

 春蘭の里(能登町)にて、シルバ事務局長などのFAO関係者、武内国連大学上級副学長、谷本知事、あん・まくどなるど上智大学大学院教授らが参加し、能登地域における農業などの実践者3名と懇談しました。懇談では、能登の農業や漁業における取組状況の説明の後、認定による変化や、行政などに求める支援策などについて意見交換がなされました。

 ※懇談した能登地域農業実践者

  ・多田喜一郎(春蘭の里) 

  ・宮崎数馬((有)ファーマー) 

  ・早瀬千春(海女)

 

能登視察 能登視察

 

(5)エクスカーションについて

  会議の参加者に、認定地域である能登と佐渡の魅力を肌で感じていただくことを目的に、140名(うち海外参加者70名)の参加の下、能登地域5コース及び佐渡コースの計6コースで視察が行われました。視察では、田植えや塩水まきなどの体験をはじめ、輪島塗や能登上布などの伝統工芸の製作作業や、環境保全型農業やカキ養殖などの農林水産業の取組を見学していただき、様々な地域資源や取組への理解を深めていただきました。

 ※エクスカーションのコース等詳細についてはこちらをご覧ください。

 

エクスカーション エクスカーション

 

(6)能登コミュニケについて

 本国際会議の成果として、以下の点などを内容とする「能登コミュニケ」が採択されました。

 1.世界農業遺産に認定された地域では、定期的なモニタリングを行い、その活力を維持していくこと

 2.世界の食料安全保障及び経済発展への貢献を促進するために、積極的に世界農業遺産に認定していくこと

 3.認定されている地域間の交流やネットワーク化を促進すること

 ※詳細については、下記参考資料をご覧ください。

[参 考]

 ・世界農業遺産国際会議 記念誌(報告書) (PDF 637MB)

 ・世界農業遺産国際会議 当日プログラム (PDF 3MB)

 ・平成25年5月29 日付けプレスリリース「静岡県掛川地域、熊本県阿蘇地域及び大分県国東地域の世界農業遺産(GIAHS)認定」について(農林水産省ホームページ)

 ・世界農業遺産に関する能登コミュニケ(PDF 95KB)

 ・世界農業遺産に関する能登コミュニケ(仮訳) (PDF 207KB)

 

世界農業遺産国際会議とは

 世界農業遺産は、伝統的農法、それに関連する文化、風習、景観と生物多様性に富んだ、世界的に重要な地域を次世代に継承するため、国連食糧農業機関(FAO)が平成14年に創設し、平成23年6月には本県の「能登の里山里海」と新潟県の「トキと共生する佐渡の里山」が認定されました。
世界農業遺産国際会議は、各国の世界農業遺産に関する情報を交換するために開催され、平成24年5月にFAOと本県との間で、本県での開催に合意しました。会議では、世界農業遺産の理念や価値が農業の枠にとどまらず、観光やものづくりなど他の産業にも広がっていく本県独自の取組を広く世界に発信し、世界各国からの参加者に里山里海の魅力を感じていただくエクスカーションなどを実施しました。

開催委員会について

  「世界農業遺産国際会議」開催委員会は、国連大学、農林水産省、石川県、能登地域4市4町、農業団体、観光団体、学識者が協力連携し、世界農業遺産国際会議の開催を支援するために、平成25年1月に組織されました。

 

         <「世界農業遺産国際会議」開催委員会名簿>

役 職

職 名

氏 名

委 員 長

石川県知事

谷本 正憲

副委員長

国連大学上級副学長
農林水産省北陸農政局長
能登地域GIAHS推進協議会会長
七尾市長

武内 和彦
齊藤 政満
泉谷 満寿裕
不嶋 豊和

委  員

輪島市長
羽咋市長
志賀町長
中能登町長
穴水町長
能登町長
石川県世界農業遺産アドバイザー

梶  文秋
山辺 芳宣
小泉 勝
杉本 栄蔵
石川 宣雄
持木 一茂
あん・まくどなるど

監  事

石川県農業協同組合中央会会長
能登半島広域観光協会理事長

安田 舜一郎
小田 禎彦

オブザーバー

農林水産省農村振興局農村環境課長
佐渡市長

小平 均
甲斐 元也