周りのおとな達へ

ヤングケアラーへの
正しい理解を深めよう

#安心できる環境づくり#サポートの輪

北陸学院大学教育学部幼児教育学科准教授
松本 理沙さん

ヤングケアラー*の存在や課題はまだ十分に知られておらず、彼らに支援が届きにくい現状があり、まずは彼らの生活や悩みに寄り添うことが支えとして大切です。

ヤングケアラーとは( 出展元:子ども・若者育成支援推進法 )「家族の介護その他の日常生活上の世話を過度に行っていると認められる子ども・若者(おおむね30歳未満を中心とし、状況等に応じて40歳未満の者も対象となりうる)」のことを言います。

安心できる環境づくりの大切さ

ヤングケアラーにとって、自身の気持ちに寄り添ってくれる人が近くにいることは、大きな心の支えになる可能性があります。日々、家族のケアを続ける彼らに対して、「いつも頑張っているね」「無理しすぎないで」といった一言をかけるだけでも、気持ちが軽くなることがあります。
ヤングケアラーの中には、「家族のためにやるのは当然」と考えて、自分の状況を特別なものだと思っていない人も多くいます。しかし、彼らにとって家族のケアをすることで、精神的・身体的な負担が大きくなることもあります。このため、彼らが必要以上に自分の状況を背負い込まないよう、安心できる環境をつくることが重要です。

本人の気持ちに寄り添いながら進める

ヤングケアラーへの支援で大切なのは、「無理やり環境を変えようとしない」ことです。本人が望んでいないのに、「家族のケアをやめるべき」「もっと自由に生きるべき」と言うのは逆効果になりかねません。家族を支えることにやりがいや責任感を持っている人の場合、その気持ちを否定することは、かえって心を傷つけてしまう可能性があります。
大切なのは、「無理をしていないか」「困っていることはないか」と気にかけながら、本人の意思を尊重し、寄り添うことです。サポートする側の「助けたい」という気持ちが先走らないようサポートすることが大切です。

周囲の人々に状況を共有し、
サポートの輪を広げる

ヤングケアラーを支援するには、地域全体に正しい理解を広げることも必要です。家族や友人、学校や職場の人々が彼らの状況を知り、協力できる体制をつくることで、支援の幅が広がります。
本人の了承が得られれば、あなたが教員や上司などに話をし、状況を理解してもらうことで、勉強や仕事のスケジュールが柔軟に調整できるようになるかもしれません。また、地域の相談窓口や支援団体の情報を共有し、必要な支援を受けやすくすることはヤングケアラーにとっても状況を改善する有効な手段になりえます。

まずはできることから始めよう

ヤングケアラーを支援するために、大きなことをしなくても大丈夫です。あなたの周りにも、ヤングケアラーがいるかもしれません。まずはその存在を「認識すること」から始めてみませんか。このサイトでは様々なヤングケアラーの事例や、当事者だった方へのインタビューを動画で紹介しています。

  • 知ってもらいたいこと

    プレイ

石川県では、ヤングケアラーに関する相談窓口として、LINE公式アカウント「いしかわヤングケアラーチャンネル」を開設しています。また、各市町では「ヤングケアラー相談窓口」を設けています。「家族のケアと大学生活や仕事の両立に悩んでいそうな方を知っている」、あるいは「地域の子ども・会社の同僚などがヤングケアラーかもしれない」と感じた方は、ぜひ相談窓口をご活用ください。
相談内容はどんなささいなことでも問題ありません。気軽に連絡してみてください。

今悩んでるヤングケアラーへ さまざまな相談窓口があなたを待っています。

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居場所づくりをしています

きょうだい同士でお話できるカフェや、
きょうだいに関する様々なイベントを
開催しています

困ったことがあったら、
周囲の大人にも相談してみてね。
あなたを心配して
気にかけてくれる大人は必ずいるよ。

今悩んでるヤングケアラーへ さまざまな相談窓口があなたを待っています。

周りのおとな達へ

ヤングケアラーへの理解をより深められる情報を
わかりやすく紹介します。

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