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HOMEニュース・イベント情報>報告:2014年3月19日発表

【のと學び】2014年3月12日(水):第1回「北前船と能登・加賀の地」の実施について(朝日カルチャーセンター)

 世界農業遺産活用実行委員会では、首都圏において、「能登の里山里海」の質の高い情報を提供するため、首都圏のカルチャーセンターと連携し、能登の里山里海の連続講座「のと學び」を開催することとしています。

 今回は、朝日カルチャーセンターと連携した連続講座の第1回目で、加藤千洋氏を講師にむかえ「北前船と能登・加賀の地」をテーマに講座を実施しました。

 

    

講義概要 講義の様子

●能登・加賀の紹介
 千枚田、あえのこと、禄剛埼の紹介。能登からは上り下り両方の船が多くあったため、禄剛埼付近で座礁する船が多く、禄剛先から上げていた狼煙は海難事故を防ぐために非常に重要であった。橋立港、瀬越港(加賀)は最も栄えていた、小樽(北海道)には橋立、瀬越の船主の積み荷を保管する倉庫が数多く建てられていた。
●北前船が運んだもの
 下り荷(北海道へ向かう船の積荷)

  【米、塩、酒、ごま、酢などの生活必需品】
 上り荷(大阪へ向かう船の積荷)

  【ニシン、ニシンかす、干ダラ、紅花など魚介類が中心】
 北前船の船主たちは、北前船の商売で蓄えた財で公共事業にも多くの投資をしてきた。酒田(山形県)には防砂林としてクロマツを植えてあるが、これは能登半島のクロマツの苗を運んできて植えたもの。
●北前船による情報伝達
 大阪で大塩平八郎の乱が起こった数日後には下北半島(青森県)に情報が伝わっていた。情報伝達手段が飛脚だった時代にこの伝達速度はすごいこと。
○主な質疑応答
・なぜ北前船は廃れていってしまったのか。
→主に2つの理由があり、1つは天候に左右されない蒸気船の登場。もう1つは無線、電信の発達など船にたよらない情報伝達手段がでてきたこと。 また、 船主たちは、保険業や金融業にシフトしていった。

 

(チラシ:606KB)

日 時

 平成26年3月12日(水) 15:30〜17:00 

場 所

 朝日カルチャーセンター 新宿教室 (東京都新宿区西新宿2-6-1)

参加者

 14名

講 師

 加藤千洋(同志社大学教授、元朝日新聞編集委員)

連続講座

各内容

 第1回「北前船と能登・加賀の地」

     講師:加藤千洋(同志社大学教授、元朝日新聞編集委員)

 第2回「いつまでも残しておきたい能登の森」

     講師:福嶋司(東京農工大学名誉教授)

 第3回「能登の食文化」

     講師:山本洋子(酒食ジャーナリスト)