たばこの害〜禁煙に「遅すぎる」はない〜

日本人の喫煙率は下がっている一方、たばこを吸う若い女性が増加しています。たばこは、本人だけではなく、周囲にいる人も害にさらします。女性ホルモンのバランスを崩し、美容や健康に影響を与えます。

禁煙できないは病気

日本の成人男性の4割、成人女性の1割がたばこを吸っているそうです。喫煙者の約4割が「禁煙したい」と考えているという調査結果がありますが、禁煙を実行、継続するのはなかなか難しいようです。実は「やめられない」のはニコチン依存症という病気だからです。きちんとした治療が必要なのです。

たばこの煙には、200 種類以上の有害物質が含まれています。代表的なニコチンやタール、一酸化炭素はがんや動脈硬化の発症を促す作用があります。例えば肺がんの場合、非喫煙者に比べて喫煙者の死亡リスクは女性で2.3 倍に高まります。

喫煙する人のたばこの煙を吸ってしまう受動喫煙も要注意です。たばこから立ち上る副流煙は、フィルターから吸い込む主流煙より有害物質の含有量が多いとされています。

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美容と健康の大敵

「スモーカーズ・フェイス」という喫煙者特有の顔付きがあります。肌によいビタミンCが破壊されたり、血管が収縮して血行が悪くなることで、シワが深くなり、唇が乾いたり歯が変色したりします。その結果、実際の年齢より老けて見えます。

妊娠する能力も低下します。月経異常や不妊のリスクを高め、特に妊娠中の喫煙は、胎児の発育不良や流産、早産につながります。出産後も気を抜いてはいけません。新生児は、母乳を通したニコチン中毒や、受動喫煙による突然死という危険性が高まり、幼児になると、呼吸器系に障害が出る可能性も大きくなります。

きっかけは「みんな吸ってる」「かっこいいから」という軽い気持ちかもしれません。でも少し考えてみてください。肌のこと、健康のこと、出産のこと…。たばこは女性にとって「大敵」といえるでしょう。

減煙よりすっぱり禁煙

「いまさらたばこをやめても…」と思っている人に「禁煙に遅すぎることはない」という言葉を贈ります。禁煙には、口臭がなくなった、味覚が戻ったなどのメリットがあります。継続すれば心肺機能が回復し、疾病のリスクが下がり、吸わない人に近づきます。

健康を思って1日に吸う本数を減らしたり、軽いたばこへ変えたりしがちですが、たばこは1本でも有害です。1本を大切にしたがために余計に手放せなくなることも。思い切ってすっぱりやめることをおすすめします。

禁煙治療には、パッチやガムの形でニコチンを体内に入れる方法と、ニコチンを含まない飲み薬の二つのタイプがあります。保険が適用される場合もあるので、病院に行って医師に相談するのもよいでしょう。

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