乳がん〜年代に合った検診を受けましょう〜

挿絵

食生活やライフスタイルの変化に伴い日本人女性の乳がんは増加中で、女性が発症するがんの第1位です。自己検診に加え、年代に応じた検診をきちんと受けて、自分の乳房の正常な状態を知っておくようにしましょう。

どんな病気?

Check List

 乳がんは乳房の中にある乳腺(にゅうせん)にできる悪性のしこりで、日本では乳がんにかかる女性が増え、死亡率も上昇しています。現在20 人に1人が乳がんを抱え、年間約1万2,000 人が乳がんで亡くなり、年間約4万人が新たに乳がんにかかっています。

日本人女性の乳がんは35 歳から急増し、40 代にピークを迎えます。乳がん増加の原因としては、食生活の欧米化や晩婚化・少子化などライフスタイルの変化などが考えられます。しかし、日本では乳がん検診の受診率は全国平均で2割ほどにとどまっており、受診率7〜8割の欧米と比べて非常に低く、先進国では唯一、乳がん死亡率が増加している国です。

乳がんは他のがんと同様、早期発見・早期治療が何よりも大切です。そのためには、自己検診を行う とともに年代に合った定期検診を受けて、変化にいち早く気づくことができるよう自分の乳房の状態をよく知っておくことがポイントです。

症状は?

乳腺にできたしこりは、進行するにつれて大きくなっていきます。乳房の上外側がもっとも発生しやすい部位です。周囲の皮膚や組織と癒着(ゆちゃく)すると、乳房や乳首に変化が表れます。がんが乳管の中にとどまっている状態から、しこりが大きくなるとともにリンパ節への転移や周囲への広がりが見られ、進行とともに生存率が低下します。

診断方法は?

乳がん検診は、視触診のほかに、視触診では分からない小さな変化を見つけることができるマンモグラフィ検査超音波(エコー)検査があります。マンモグラフィは乳房専用のX線検査で、ごく早期の乳がんのサインである石灰化も写し出すことができます。ただ、乳房内の乳腺の密度が濃く脂肪が少ない30 代前半の女性の場合、マンモグラフィでは全体が白っぽく写ってしまうため、超音波検査と組み合わせるなどの対策をとりましょう。35 歳以上は年1回のマンモグラフィ検査、超音波検査、視触診を合わせて行いましょう。

自己検診

治療法は?

 手術で乳房を切除します。初期の場合は、がん部分の乳腺だけを切除して乳房を温存する療法も可能です。放射線治療や抗がん剤投与で再発や転移を防ぎます。

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