不妊〜原因を見つけて早めに治療を〜

現在、日本では約30 万組の夫婦が不妊治療を受けており、潜在的に不妊に悩む夫婦はその数倍と考えられます。不妊の原因はさまざまですが、治療を受けるのは女性が中心です。

どんな病気?

Check List

避妊をせずに2年以上性生活を続けているのに妊娠しない場合、不妊症とされます。

原因は?

妊娠するには、女性が排卵し、卵子が生き残った精子と結びつき、受精卵が子宮に移動して子宮内膜に着床する必要があります。したがって、このいずれかの過程で問題があると、妊娠が成立しません。

不妊の原因は、男性では精子を生産する機能に問題がある場合がほとんどで、精子の数が少ない精子減少症と精子が精液にまったく含まれていない無精子症があります。ほかに、精子の通り道に障害がある精管通過障害や、勃起(ぼっき)不全など性行為そのものに障害がある場合もあります。

女性では、排卵がない排卵障害、卵管が狭かったり詰まったりしている卵管障害、受精卵が子宮内膜に着床できない着床障害、膣(ちつ)や子宮頸管(けいかん)の通過障害が考えられます。

妊娠のしくみ

診断方法は?

男女のいずれに原因があるかは、検査をしないと分からないので、カップルで婦人科などを受診するよ うにしましょう。

女性の場合は、まず基礎体温の測定をおすすめします。病院では、月経周期などに合わせ、複数回に分けて検査を行います。排卵があるかどうかは、基礎体温の変化のほか、子宮頸管から分泌される粘液の量や粘度で調べます。月経が終わってから排卵が起こるまでの時期には、卵管が通っているかどうかを調べる検査を行います。この検査によって卵管が通りやすくなり、妊娠することもあります。ほかに、子宮内膜の組織の一部をとって調べる検査や、女性器での精子の状態を調べる検査などがあります。

男性の不妊検査の多くは、精液検査です。ほかに、精管が詰まっていないかどうかを調べる検査、精子を生み出す精巣の機能を調べる検査があります。

治療法は?

まずは排卵日に合わせてタイミングよく性交を行う指導を受けますが、原因に応じてさまざまな治療が行われます。女性は、排卵障害では排卵誘発剤を使用し、卵管が詰まっている場合は卵管の通りをよくする処置を施します。子宮内膜に問題がある場合は、原因となっている炎症などを治します。男性の場合、精管の手術のほか、勃起不全の場合はカウンセリングを受ける場合もあります。

通常の不妊治療を2年以上続けても妊娠しないときは、人工授精や体外受精などの高度医療に進むこともあります。この場合、保険がきかず高額になります。パートナーとよく相談し、自治体の助成制度についても調べておきましょう。

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