肥満〜太りすぎは生活習慣病のもとに〜

太っているだけでは病気とは言えませんが、体の脂肪が多すぎると、生活習慣病をはじめとする健康障害を引き起こしやすくなります。日常生活で太りすぎないように気をつけ、必要ならば治療を受けましょう。

「肥満」の基準は?

肥満とは、体脂肪の割合が多すぎる状態を言います。通常、BMI(体格指数)を目安に判定され、日本肥満学会の基準では、BMI22 を標準とし、25 以上を肥満として30 未満までを肥満度1度、30 以上35未満を2度、35 以上40 未満を3度、40 以上を4度と分けています。

  

BMI は、体重が多くても筋肉が多く体脂肪が少ない人には当てはまりません。医学的に見て健康障害とつながり、減量を必要とする肥満を「肥満症」と呼びます。

  

体につく脂肪には、皮膚のすぐ下についている皮下脂肪と内臓の周辺についている内臓脂肪がありますが、内臓脂肪型肥満は病気になりやすいことが分かっているため、健康障害がなくても内臓脂肪が基準を超える場合は治療が必要です。BMI25 以上で、腹囲が男性で85cm 以上、女性で90cm 以上の場合(2010 年現在)は肥満症の疑いがあり、CT スキャンによる診断で内臓脂肪面積が100cm2以上あると内臓脂肪型肥満であると診断されます。女性の場合、腹囲90cm 以上で血中脂質や血圧、血糖のうち2つ以上の項目で基準を上回ると、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の疑いが強くなります。

肥満が引き起こす病気とは?

肥満は生活習慣病のもとになりやすく、太りすぎの人は通常者に比べて発病リスクが糖尿病で5倍、高血圧で3.5 倍、心臓病で2倍になります。日本人の死因の第1位はがん、第2位は脳卒中、第3位は心臓病ですが、肥満の人では乳がんや子宮がん、大腸がんのリスクが高まり、脳卒中や心臓病の危険因子である動脈硬化や高血圧にも食生活や肥満が深く関わっています。

  

生活習慣病のほか、のどの周辺に脂肪がつくことで睡眠時無呼吸症候群におちいる危険が高まったり、体重が増えて腰や膝(ひざ)の骨、筋肉、関節に大きな負担がかかるために腰痛関節痛を引き起こしたりします。

肥満を防ぐためには?

肥満の主な原因になっているのは、食べすぎと運動不足です。やせすぎの場合と同様、バランスのよい食生活と適度な運動を行うことが、肥満を防ぐのに効果的です。

  

運動することでエネルギーが消費され、筋肉がついて基礎代謝量が増え、体脂肪を燃焼させやすくなります。体脂肪を燃やすには有酸素運動、基礎代謝を高めるためには筋肉運動を心がけましょう。

  

食生活と運動以外に、きちんとした睡眠をとることやストレスを上手に解消することも大切なことです。

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