みなさんは、「文化芸術」という言葉から何を思い浮かべますか?
「文化芸術」には、いろいろな種類があります。「文化芸術」に関する法律「文化芸術基本法」では、「文化芸術」の例として次のようなものが挙げられています。
障害のある人の文化芸術活動
「文化芸術」に共通することは、人々に楽しさや感動、精神的な安らぎや生きる喜びをもたらし、人生を豊かにするものであるということです。障害の有無にかかわらず、「文化芸術」を通して、人生を豊かなものにすることは、人々の生まれながらの権利です。
障害のある人がどのように文化芸術活動を行っているのか、
- ① 鑑賞(かんしょう)
- ② 創造
- ③ 発表
- ④ 販売(はんばい)・レンタル・活用
の観点から見ていきましょう。
障害のある人の文化芸術活動
①鑑賞(かんしょう)
障害のある人が美術館、博物館、劇場、映画館等で、作品や公演を見たり聴(き)いたりすることです。
障害のある人が、作品や公演を見たり聴(き)いたりする機会を拡大するために、「障害のある人が利用しやすい施設(しせつ)の整備」や「障害のある人に配りょした鑑賞(かんしょう)機会の提供」が行われています。
「障害のある人が利用しやすい施設(しせつ)の整備」や「障害のある人に配りょした鑑賞(かんしょう)機会の提供」の例を見てみましょう。
障害のある人の文化芸術活動
「障害のある人に配りょした鑑賞(かんしょう)機会の提供」の例
- 目や耳が不自由な人へのガイド付き映画の上映
<音声ガイド>
映画の音だけではわからない登場人物の動作、表情、場所などを言葉で解説します。
<字幕ガイド>
映画の中のセリフや音に関する情報を字幕で表示します。
※スマートフォンから手軽に音声ガイドが聞けたり、専用のメガネに字幕を表示できる映画もあります。 - さわれる美術展
ふつうの美術展では、展示作品にふれることはできませんが、さわれる美術展では展示作品をさわることができます。目が不自由な人もそうでない人も、作品をよりわかりやすく体感することができます。

障害のある人の文化芸術活動
②創造
障害のある人が絵を描いたり作品を作ったりすること、歌ったり踊(おど)ったり演じたりすることです。
障害の有無にかかわらず、創造活動を行うことで何かを作る喜びを味わうことができますし、心身に前向きな影響(えいきょう)を与える効果もあります。
③発表
障害のある人の作品や表現を人々に広く知ってもらうために、展示や公演などを行うことです。
作品等の発表の場は、創造活動へのやる気向上につながります。また、多様な人との交流が生まれることにより、おたがいの理解が進むことも期待されます。

障害のある人の文化芸術活動
④販売(はんばい)・レンタル・活用
障害のある人が作った作品を売ったり、貸し出したり、作品のデザインを活用するなどして、お金を得ることです。
障害のある人の個性と能力が発揮された作品は、新しい視点とアイデアにあふれています。また、こうした作品の中には芸術的に高い評価を受けているものもあります。
作品がお金になることで障害のある人の経済的な自立につながり、新たな創造活動を行うための資金にもなります。
障害のある人が作った作品には、どのようなものがあるか、みなさんも調べてみましょう。
