SATOYAMAイニシアティブ推進ネットワーク

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◆ SATOYAMAイニシアティブ推進ネットワークセミナー及び現地視察の実施

2014年11月7日

 

  平成26年10月31日に、SATOYAMAイニシアティブ推進ネットワークセミナー、11月1日に現地視察を実施いたしました。

  セミナーにはネットワーク会員、一般参加者も含めて約110名の方々が来場されました。

 <SATOYAMAイニシアティブ推進ネットワークセミナー>

  日 時 : 平成26年10月31日(金) 14:00 〜 16:30

  場 所 : 石川県地場産業振興センター本館大ホール (石川県金沢市鞍月2丁目1番地)

  内 容 : <<基調講演>>

           「地域・企業の協働によるSATOYAMAづくり」

              香坂  玲 氏 金沢大学 准教授

        <<事例発表>>

           「持続可能な社会・環境に向けて、今、企業が考えるべきこと 〜伊藤園の取り組みを例として〜」

              笹谷 秀光 氏 株式会社伊藤園 常務執行委員 CSR推進部長

           「紙だからこそできる持続可能な活動 〜「竹紙」「里山物語」ほか社会的課題解決への挑戦〜」

               西村  修 氏 中越パルプ工業株式会社 営業管理本部 営業企画部長

           「コマツの石川県内農林業支援」

              三谷 典夫 氏 コマツ 粟津工場 プロジェクト室 担当部長

           「コウノトリが舞う里づくり」

              三好  栄 氏 越前市役所 産業環境部理事 コウノトリ共生推進室長

        <<意見交換、質疑応答>>              

◆ セミナーチラシ (PDF:1,282KB)

   

  基調講演では、香坂氏から、大きな企業だけでなく、地域の中小企業にとっても、SATOYAMAづくりというものがどういった意味を持つのか、またどういった課題があるのかについて、海外や国内の事例を交えてご紹介がありました。  まず、企業のCSR活動は、日本では植樹活動など、ほほえましい活動として取り上げられることが多いが、海外では、「生物多様性」「温暖化」「貧困」など、企業が持続的な社会・地域づくりをどう担っていくのかという、大きいテーマで取り上げられることが多く、そういった意味でも、「SATOYAMAイニシアティブ」はローカルとグローバルをつなげるイニシアティブである、とご紹介いただきました。

 また、企業、とりわけ製造業やIT企業など、生物多様性や里山には一見あまり関係ないと思われる企業であっても、新しい技術を活用することが省資源や自然を守ることにつながるなど、広い意味では貢献につながることや、特に人の営みによって守られる里山の保全については、その地域に暮らす人々と一緒に取り組むことで、地域を元気にしていくという貢献につながるとの指摘がありました。

 そして、SATOYAMAづくりなどに取り組む際、社内の議論は総論賛成であっても、細かい部分で課題が出てくるものと思われるが、活動する地域や、活動の指導を受ける外部の方々との接点から、『気づき』が得られ、それは企業にとっての貴重な資産になり得るものであるとのお話がありました。

 

                   香坂氏による基調講演

  引き続き、SATOYAMAイニシアティブ推進ネットワークの会員から、事例発表が行われました。

  株式会社伊藤園笹谷氏から、本業と関わりのある「茶産地育成事業」「茶殻リサイクル」を展開するほか、「お茶で日本を美しく。」など様々な関係者との協働により里山や世界遺産を守る取り組みを紹介していただき、「みんなで学び発信する時代」を結語に、SATOYAMAにおける経営戦略(伊藤園モデル)を説明していただきました。

  中越パルプ工業株式会社西村氏から、「竹紙」に取り組むことにより、里山保全、生物多様性保全、地域経済活性化、未利用資源の有効活用等に繋がることも然ることながら、「いつもの仕事の中に余計なソーシャルグッドを取り入れることで、誰でも社会を変えることができる」というメッセージをいただきました。また、「自分たちができることをし、最大限に発信することで人との繋がりが広がる」とのアドバイスをいただきました。

  コマツ三谷氏から、農林業とそれらを取り巻く生活環境は地域生活の基盤であり、二次産業が立地・活動していくためにも必要不可欠な基盤でもあるため、「地域とともに成長してきたコマツ」は農林業と地域の再生・活性化に貢献する必要があると説明いただき、石川県内で支援している農業、林業、こまつの杜の取組内容を紹介していただきました。

  越前市三好氏から、コウノトリの生息、飛来が確認される越前市では、受け継いできた歴史や文化、自然、心の豊かさを守り、いのちを育み、次世代へ継承する契機になるよう、各セクターが連携して「コウノトリが舞う里山づくり構想」の推進を図っており、里地里山の保全再生、環境調和型農業の推進と農産物のブランド化、学びあいと交流の取組内容を紹介していただきました。

  事例発表の後、香坂氏がコーディネーターを務め、事例発表者の皆さんと意見交換を行いました。

 

                   登壇者による意見交換

  香坂氏からの「社内の意思のまとめ方」の問いかけについては、事例発表者の皆さんからは、社内の理解を得ることは重要だが、浸透させるのは難しいことと、トップの意識、納得が必要不可欠であることを述べられておられました。 また、「外部とのネットワークづくり」の問いかけについては、本社のみならず各支店レベルで取組発信を行っていることや、様々な表彰を受けることで取組の周知を図っていること、そのほか仲介役である県を介してネットワークが広がった、といったご意見がありました。

                         ※セミナー開催前にネットワークの第2回総会も開催されました。

<SATOYAMAイニシアティブ推進ネットワーク現地視察>

  日 時 : 平成26年11月1日(土) 9:00 〜 12:00

  場 所 : 石川県金沢市東原地区

  内 容 :<<講演>>

           「里山の地域づくりと多様な主体との連携について」

             小中 真道 氏 NPO法人くくのち 副理事長

        <<現地視察>>

  講演では、小中氏から、石川県金沢市東原地区を拠点として活動しているNPO法人くくのちの取り組みについて紹介していただきました。

 

                   講演の様子

 

                   東原地区内視察の様子

  

 

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