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除雪作業の現場から


除雪担当者名:中田 悟
担当地区   :石川土木総合事務所管内
除雪経験年数:27年

除雪作業の現場から
 除雪作業は、雪の降り積もった夜中に凍りついた除雪ドーザーのドアを開けタコグラフをセットしてエンジンを始動し、暖気運転中にキャビンやエンジンの上の雪を落としてしまえば、第一段階修了である。
 第二段階は、路線バスの始発時間や通学バスの時間に間に合うように時間配分を考えながら車線を確保して、予定時刻に終点にたどり着ければやれやれです。
 第三段階は、帰り道に取り付け部分を広くしながら路側線が十分見えるように拡幅することですが、ロータリー車の登場からは作業が簡単に早く終わるようになりました。
 最後の仕事は、終了暖気中に車体の点検を怠らないことです。車体に付いた雪を落としながら、チェーンの緩みや摩耗具合やエッヂのすり減り状態をしっかり確認しておかないと、次の出動でチェーンが切れたり外れたり、アタッチメント本体が損耗したりして、面倒なことになってしまいます。
 最後の最後に、日報をしっかり記入して燃料を満タンにしておくことを忘れずに。

 初めて運転した除雪機械は、県から貸与された除雪ドーザー小松530という機種で、機械式のレバーが硬くて肩の凝るのと除雪区間が山道の県道でしたから上り坂ではアクセルを踵で踏んでやっとの機械であった。20年ほど前に機械が進化し、電気式の軽いレバーとなり、車体が軽量化した割りに馬力もあって運動性能が高く快適です。しかし、パワーがあるということは、モノも壊し易いし雪を押し込んだ時にハマり易いということです。戦車じゃないので運転はより慎重にしなければなりません。
 除雪ドーザーは、右手がアタッチメントレバーに、左手はハンドルに、右足はアクセルペダルに、左足はブレーキペダルにおいて運転操作します。道路除雪ではアタッチメント操作やブレーキ操作を頻繁に行うことはありませんが、駐車場の除雪は、雪をかき集めて排雪するので、前進後進を繰り返しながら、ハンドル、アタッチメント、アクセル、ブレーキが同時進行で操作しますので大忙しです。機械の運転が上手になりたかったら、道路より駐車場の除雪をお勧めします。

 除雪をしていると雪質がよく分ります。12月の雪は水分が多く重い雪なので、県道に竹や木が倒れてきて厄介ですが、そのかわり固まり易く滑り易いので除雪しやすい雪でもあります。ただし、降雪量が多いときは一回のところを二回に分けてやらないと雪玉が反対車線にこぼれてしまいます。
 1月の大寒の頃の雪は、乾いてサラサラの軽い雪ですがプラウ(前部に装着されてるアタッチメント)に着雪して反対側に流れるようにこぼれるし、圧雪にもなり易くて難しい雪でもあります。
圧雪起しは、エッヂを立ててパリパリ起きると楽しい作業ではありますが、下水道のある路線はマンホールにぶつかると急停止して、ハンドルに腹を打って痛い目に合いますのでシートベルトを締めることをお忘れなく。

 道路除雪は、雪を左側に寄せる作業なので、エッヂの右から左まで道路に均等に接するように絶えず調整しないと、両側だけすり減ってしまい路面に雪が残るようになってしまいます。
 また、右カーブと左カーブでは雪のより方に違いがあります。右カーブは寄せやすく左カーブは寄せ難いのです。右カーブでは雪を置いていく感覚で、左カーブでは雪を持っていく感覚で除雪すると道路線形通りに除雪出来ます。くれぐれもカーブの内側に雪を多く残さないように注意しましょう。
 除雪車は運転席が高い位置にあるので、取り付け部では乗用車目線で左右の壁を低くして置くのも「安全面+思いやり」として大切です。
 

除雪担当者名:中嶋 利明
担当地区   :奥能登土木総合事務所管内
除雪経験年数:28年

また冬がきた
 時期は1月、いわゆる寒の内真っ盛り。携帯の着信音がけたたましく鳴り響く、『奥能登土木ですけど、国道249号線をはじめとしてお宅の路線全線の除雪をお願いします。』切って時間をみると夜の11時。そうだ、大雪警報が出ていて待機指示が出ていたんだった。我に返ってただちに除雪オペレーターに連絡です。
私が、除雪業務に携わって早28年。この会社に入って最初は除雪状況の写真撮影等、除雪の補助作業的なところから携わってきました。
 現在、除雪トラック2台、凍結防止剤散布車1台、町道に除雪トラック1台、除雪ドーザー2台等の運転手への連絡業務、除雪民間パトロール及び消雪装置の稼働業務等を行っています。特にこの時期、大雪注意報警報が出ていると、睡眠が浅くなり少しの音でも飛び起きるようになります。睡眠時間は本当に削られますが、実際作業しているオペレーターはもっと大変です。夕方除雪作業を行い、夜中12時過ぎから再び作業再開し、断続的に降る続く雪の為同じコースを何往復もしなければならない日もあり、ご苦労に頭が下がるとともに過労によって体調の悪化や事故等が起きないかと心配でなりません。
 しかし、住民が雪道でも安全に通行できる道路にするために、日夜県土木事務所と連携を図りながら、除雪業務を行わなければならないと思っています。
 【そうだ県土木に確認しないと】『249号除雪開始しましたが七尾輪島線は何時に除雪開始したでしょうか?凍結防止散布車の出発時間を調整したいのですが?』また、慌ただしい冬の始まりです。がんばらねば・・・。

除雪担当者名:横井 裕一
担当地区   :石川土木総合事務所管内
除雪経験年数:7年

今、自分にできること!
 私は国道360号線のロータリ除雪車を担当しています。
週末は特に早朝からスキー客などたくさんの人々がこの道を利用するので、地域住民やその人々が安全に利用できるようにすることが自分たちの使命だと思い、寒さ・眠気にも耐えて豪雪と格闘しています。
 時には吹雪で前方が見えなかったり、シャーピンが飛んでオーガに詰った雪をスコップで除去したり、ロータリは必ずと言っていいほど毎回除雪中に外へ出る作業があるので、なかなか大変です。(泣)
 それでも除雪は一人ではできません。各機種・各運転手が決められた時間内に除雪を完了させる事が第一であり、チームワークも大事です。その中で自分の出来ることをして、今年も吹雪も眠気にも負けずに一生懸命頑張ります。


             


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