2人が活動をしている工房は、その人柄そのもの。
生活を楽しめるような、
何気ない、使いやすそうな器が並んでいる。
おおらかな成形は豪さん、
古典柄からのインスピレーションを感じさせる
絵付けは美保さん。
色絵シリーズの他に、粉引シリーズも2人のアイテム。
自由にのびのび作られた器は、様々なシーンで活躍しそうだ。
---豪さんは東京生まれ、九谷焼の産地に根付いて活動していますが研修所に入学したきっかけは何ですか?
「大学の時に物をつくる仕事、手を使う仕事がしたくて、焼物の産地巡りをしたんです。絵を描くのが好きで、九谷に来たとき資料館を見学してこれは!って思ったんです。他の産地も見ましたが、絵付けの凄さはもちろん風土も気に入って研修所を受験しました。今もここは気に入っていますね。」(豪)
---研修所に入って奥さんやチャレンジショップ共同使用者の季器窯の仲間とも出会ったんですね。
長いお付き合いになりますね。
「そうですね。でもそんなに長く感じないかな。自分達のペースでそれぞれがやっていますから。年数は長いですが、研修所の頃は濃かったし割と短く感じました。働いていた間は速かったな。
独立したいって思ったときここのお話をいただいて、スペースが広かったので季器窯も誘いました。うまくやっていますよ。・・・争いごと?しませんねぇ。夫婦喧嘩はしますが・・・。」(豪)
---就職はいかがでしたか?
「私は自社製品の制作販売と観光の方に染め付けの体験をしていただく所で働いていたのですが、いろいろな失敗をしました。特に窯焚き。研修所でやった窯焚きの実習メモノートを引っ張り出してきて必死でしたよ。先輩にも聞いたりしましたが、非常ベルを鳴らしたこともあります。」(美保)
「それなら僕もあるなぁ。ガス切れさせたり、電気が切れたりトラウマになってる。自分で経験すると対応する力がつきました。今とってもその経験が役立っている。職場は食器中心にやっているところで5年弱いました。売り物を作る楽しさを感じながら仕事してましたね。」(豪)
---最後に陶芸の志を持つ方にメッセージをお願いします。
「食器を作っていくことは、これを特に好きじゃなきゃ続かないって思うんです。研修所で学んだことは沢山ありますね。研修所で勉強して、出てからやりたい事をやったらいいと思うんです。」(豪)
「あと、運とかタイミングってあると思うんですよね。好きだったらおいでよ!」(美保)
工房あめつち | (連絡先: ametsuchi@lagoon.ocn.ne.jp) | |
中川 豪 | 東京都出身 | |
2001年 | 九谷焼技術研修所卒業 陶芸家 北山 裕氏に師事 |
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2006年 | 能美市寺井町にて独立 | |
中川 美保 | ||
2001年 | 九谷焼技術研修所卒業 金沢市 長寿堂に勤務 |
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2006年 | 能美市寺井町にて独立 |