月経異常〜体や心の乱れを表すサイン〜

毎月の月経は女性の心と体の健康バロメーターです。月経の変化や乱れは、体や心のサインです。ホルモンバランスが崩れている可能性もありますし、何かの病気の兆候かもしれません。「いつもと違う」「何かおかしいな」と思ったら、女性外来や婦人科を受診しましょう。

周期の異常

妊娠ではないのに前回の月経から3カ月以上経っても月経がこない「続発性無月経」は、ストレスやダイエットによるホルモンバランスの乱れ脳、卵巣、子宮などの異常、甲状腺機能の異常が原因として考えられます。乳汁の分泌を促すプロラクチンが過剰に分泌される「高プロラクチン血症」の場合もあります。

月経周期が24 日以内で月経の頻度が高い「頻発月経」は無排卵性のものと排卵性のものがあり、黄体機能不全甲状腺機能異常によって起こることがあります。周期が46 日以上、3カ月以内の「稀発(きはつ)月経」は肥満多嚢胞(のうほう)性卵巣、高プロラクチン血症、甲状腺機能異常などが原因として考えられます。

経血量の異常

月経のときの出血がおりもの程度で少量だと「過少月経」、逆に1時間おきにナプキンをかえても足りないほど出血が多いと「過多月経」で、過少月経の場合の出血日数は1〜2経血量の異常日以内の過短月経、過多月経の場合 は8日以上出血が続く過長月経であることが多いです。過少・過短の場合は黄体機能に問題があるか、無排卵によると考えられます。過多・過長の場合は黄体機能不全のほか、子宮内膜症子宮内膜ポリープ、子宮筋腫、子宮体がんなどが原因のことがあるので注意が必要です。

おりものの異常

おりものの色や臭い、量、状態も健康のバロメーターです。異常がある場合は、性感染症子宮周辺の病気の疑いがあるので、ふだんから気をつけてチェックしましょう。

正常なおりものは乳白色で適度な粘り気があり、空気にふれて酸化すると黄色くなります。色が茶褐色になったり、悪臭がしたり、量が増えたり、血が混じったりするときは要注意です。カンジダ膣炎ではおりものがカッテージチーズのような状態になり、膿(うみ)状になった場合は複数の病気の可能性が考えられます。外陰部にかゆみや痛みがあるときは性感染症の疑いがあります。

セックスの後などに不正出血がある場合は子宮がんのほか、子宮膣部のびらん(ただれ)、子宮頸管ポリープなどが原因に挙げられます。おりものの変化と合わせて日ごろから気をつけて見ておくようにして、異常があれば早めに受診しましょう。

月経困難症

がまんできないほど月経痛がひどく、腰痛や頭痛、むかつきなどの症状を伴うのが「月経困難症」です。生活習慣やストレスによるものもあり、食生活や睡眠、服装などを見直すことで改善されることもありますが、子宮内膜症子宮筋腫、子宮腺筋症などが隠れていて治療が必要な場合もあります。痛みがひどく、日常生活に支障をきたすほどの人は、医師に相談しましょう。

月経前症候群(PMS)

月経が始まる前から月経までの間にあらわれる体や心の不調を「月経前症候群」と呼びます。日常生活や対人関係に差し障ることも多いです。症状が重い場合は、医師に相談して上手に月経前の時期を乗り切るようにしましょう。バランスのよい食生活や適度な全身運動、入浴などでリラックスすることで症状が緩和することもあります。

月経前症候群
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