◆「母に刺激を与えたい」 60代男性:金沢市在住、被介護者:母88歳
母は80代前半までは、謡やお茶を習いに高砂大学や近くの公民館に足繁く通っていました。そんな母が、80代半ばにさしかかるころ気力を失ったかのように習い事を止めてしまい、部屋にこもりテレビを見るだけの日々を送るようになりました。それと同時に何やら「物忘れ」が激しくなってきました。今言ったこと、今したことを忘れてしまうのです。
母には、「デイサービスを受けてみないか」と誘うのですが、「そんな年寄ではない」と拒み続けて1年ほど経過しました。その間、物忘れがさらにひどくなってきたので、私と家内は「何か刺激を与えないといけない」と意を決して、近くの民間の老人介護施設へ相談に行きました。
事情を説明すると、早速居宅介護支援事業所のケアマネージャーの方が介護認定を受ける手続きをしてくれました。市の担当者が自宅を訪れ、認定調査を行った結果、要支援1と認定されました。要支援1のため担当がお年寄り地域支援センターの社会福祉士の方に変わり、デイサービスの手続きをしてくれました。週1〜2回通うようになり、その1年後の再調査で要介護1と認定され、週3〜4回利用可能となりました。
今では、母は通う日が楽しみになり迎えの車がまだかまだかと楽しみに待っています。家族としては、認知症がこれ以上進行しないことを願うばかりです。